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0円の満足とプロの満足

大学の学生寮で過ごしていた当時の私は、ホントに気ままな学生生活を謳歌していました。講義への出席。アルバイト。夜を徹しての麻雀。部活。横山光輝の『三国志』の読破。ダブルカセットデッキでダビングした沢田聖子を聴き、美味しい寮食で満腹。そして、寮内での自治活動…。

そんな中でやってきたのが、教育実習です。1985年でした。
中学校へ4週間、小学校へ2週間の実習です。未熟で何も手にない私でしたが、心はワクワクでいっぱいだったことを覚えています。
国語科の授業はもちろん、道徳の授業、小学校では理科の授業にも取り組みました。当時のことですから、学習指導案の作成は手書きです。実習仲間と遅くまで練り合いもしました。指導教官にも大変お世話になりました。
次に示しているものは、中学校実習での「お別れ会」の時のものです。

▲オレンジ色の冊子をもらいました!
▲ 手元に残る小と中の冊子

もちろん上手な授業はできませんでした。当たり前です。でも、やれることを、やろうとすることを、全力でやってみた授業でした。

▲ やってる、やってる、
▲ 生徒からのメッセージ にじむ忖度

小も中も、あっという間の実習でした。子らからの忖度(そんたく)満載の応援メッセージも、素直にうれしいものでした。

今、教壇に立つ皆さんも、こうした教育実習の経験をそれぞれにお持ちですね。先生へのスタートラインへつくための経験です。

さて、
今年度4月に採用された先生も、条件付き採用期間である6ヶ月が過ぎ、いよいよここから本採用です!
ここまでいただいていたお給料が、ここからは、まさにプロへの報酬となっていきます。

私がこの記事で確かめたかったことは、
0円の実習生の満足と、プロとして報酬をえて立つ教師の満足とは、違うのだ、違うものでなければならないのだ、ということです。
私の教育実習での満足も、実習生の満足でしかありません。プロの満足は、私なりにがんばって取り組んだ、であってはダメなのです。

プロなら、プロらしい仕事をする。
プロなら、プロになる。

私たち教師は、
今、プロの世界を生きています。

だから、今ごろ、実習生の頃の「0円の満足」がなつかしくもあるのです。

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