68点
昔、顔面に点数をつけられたことがある。
甚だ失礼な話だが、思春期の男の子たちの悪ノリなのか、
そんな簡単な言葉で片付けていいものか、
微妙なラインなのでいまだに覚えている。
私は68点らしい。
それが高いのか低いのか、他の女の子が何点だったのか私は知らないし知りたくもない。
68点。
全くもって微妙。
テストの平均点くらい平均。
確かに私は可愛くはない。
そして、特別ブスでもないと思う。
なぜなら68点だから。
しゅうじくん、私はしっかり根に持っていますよ。
容姿ほど、信用できるものも、信用できないものもないと思う。
私は以前にも書いたがかなりの面食いだ。
顔が好きであれば99%のことは許せる。
男性の好きな顔は特にないのだけど、女の子の好きな顔はすごくはっきりしている。
性格がキツそうな子。
女バレとか、女バスにいそうな子。
球技大会で圧をかけてきそうな子。
運動音痴な私は圧をかけられまくっていたけれど、女バスや女バレの気の強いイケイケの美少女たちのお顔が好きだったので、特にそれを苦痛に感じることはなかった。
怖かったけど。
キツいことを言われても
キツい態度を取られても
顔が可愛ければ、カワイ〜〜!!!と思えるハッピー野郎だ。
がんばれがんばれ、と煽りのような応援をしてしまう。
68点の私は、たれ目にたれ眉比較的色白で丸顔。
田舎の中学生のような顔。
いや、実際に田舎で中学生だったのだけど。
どこからどう見ても、気の強さは感じられない。
だから、私は私の顔がそこまで好きではない。
もう少し、きつめの顔が良かったなぁとか
舐められなさそうな、戦闘力高そうな顔が良かったなぁとか
そういうことを常々思う。
言い返さなそうな顔をした私は、
1言えば100返すような、そんな強い女の子に今もずっと憧れている。
68点と点をつけた彼に、私も点数をつければ良かった。
無意味だと分かっていても、それができる強さがほしかった。
来世はギャル時代の鈴木えみ様がいい。