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短歌「ジュピター、時計を見つめる時間すら無駄です」。

ホーキング 枕元にて 読み始め
三行目でも 夢に落ちない


四次元を 図解するのは 難しく
座標軸が やたらと足らない


言葉さえ 武器になるなら 辞書を取る
どのページにも 弾薬は満ち


海の底 銀の光が 揺れながら
男たちの夢 漂うように


雪解けて 川のせせらぎ 長良川
氷の記憶 水面に残る


電線に 雲かかりゆく 遠くまで
山と海とが 手を取り合いて


笑顔見て その裏にある 孤独知る
言葉の隙間 歯と歯の隙間


恋しさも 時と共に 消えゆくか
それともスマホに 深く残るか




ジュピター 時計を見つめる時間すら無駄です
だって朝だから


〈あとがき〉
土曜日の朝は、いつもより少しだけ遅く起きます。窓から差し込む陽の光が、平日よりも穏やかに感じるのは、心が少し軽いからでしょうか。時計を見ても、今日は急ぐ必要がないとわかると、それだけでホッとします。土曜日という、ほんの少し特別な時間が、いつまでも続いてほしいと、毎週のように思ってしまいます。いいえ、うそです。そうは思いません。今日も最後までありがとうございました。

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