井上陽水の『氷の世界』の詩に出てくる”画期的な色”って何色なの?
『氷の世界』は1973年に発売された同名アルバムに収録。意味がわかるようでわからない「窓の外ではリンゴ売り」の歌詞から始まる。陽水の代表曲である『氷の世界』。アルバムは我が国初のミリオンセールスだ。
これだけのヒット作になった要因は、ひとつに時代背景がある。1970年代の日本だ。オイルショックなどの閉塞感。今の状況にも少し似てるのかもしれない。ただこの曲、冒頭にも書いたが歌詞の意味がよく分からない。
陽水はそんな意味不明の曲が多い。たぶん語感を大事にしてるんだろう。たとえば『少年時代』に出てくる「風あざみ」。これも存在しない言葉だ。
過去のラジオで「風あざみ」はどんな意味なんですか?と聞かれて「意味はありませんよ」的なことを言ってた。メロディが先にあって「な〜つがす〜ぎ〜、はにゃほにゃらら〜♪」って歌いながら、ふさわしい語感を探ってたら「風あざみ」に辿り着いたらしい。全く意味不明だ。
作った本人が意味なんてない、って言ってるのに、誰かがそれを解釈しようとしても仕方がない。しかし真面目に調査する人がいた。井上陽水についてのドキュメンタリーがYouTubeに転がってて、それがどんな内容かというと、
このドキュメンタリー、終始真面目なトーンで進行していき、結局現地の人も「風あざみ」なんて聞いたことがない、ということで終わる。
そりゃそうだ。陽水が適当に作ってるんだから。考えるだけ無駄ってもんだ。
井上陽水が「風あざみに意味なんてない」って言い切ってるのに、それを知らずにわざわざ福岡まで行くあたりが面白い。しかも真面目に。「風あざみに意味はないよ、少年、家に帰りな」と教えたくなる。
ドキュメンタリーは以下の動画で、該当部分は36:20あたりから始まるので注目だ↓↓
私も同じように『氷の世界』の歌詞に出てくる「画期的な色」が何色なのか気になった。絶対に意味なんてなくて「カッキテキ」という語感を使いたいだけだったと思う。陽水のインタビューを聴いていると「画期的」ってたまに言ってるし、好きなフレーズなんだろう。
だから、意味はない。
この記事で真面目に考察することもない。するだけ無駄だから。でも、考えるとおもしろいかもしれない。きっと白黒テレビからカラーテレビに変わったことを「画期的」と表現したんだろう。
この「画期的」というフレーズ。
結論、陽水はエポックな人だよね。
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