見上げた先には
オレンジに染まる朝。その時間のために。
チーズケーキの喜びとスイートポテトの痛み。
表側を思うけど、止まらない裏側。
たとえば、たまに行くのを楽しみにしてるお気に入りのお店。とっておきの大好きなお菓子。ひとめぼれして大切にしているピアス。心惹かれる素敵な友達。
どんなことでも始まりがあれば終わりがあって、出会いがあれば別れがある。
自分からさよならと終わりにすることもあれば、あちらからさよならされることもあるし、気付いたら終わっていたということもある。
ある日、突然に壊れてしまって急なお別れがやってくることもあるし、知らない間になくしてしまっていたということもある。
どんなさよならでも、心惹かれるものとのさよならはやっぱりさみしい。さよならの理由がわからないこともあるけど、どこかで元気にしていてくれるといいなぁと時々思う。時々くすりと笑った時間を思い出したり、手にした時のかわいらしさを思い出したり、おいしかったなぁと懐かしんだりする。
しょうがないことだけど、さよならはやっぱりさみしい。でも、なくしたと思っていたものが、ふいに思わぬところからひょっこり出てくることもあるかもしれないな、と期待を込めつつ。