お財布に20万円入れてみた
こんにちは、ぱんだごろごろです。
今日は、お金がテーマです。
タイトル通り、ここ2週間ほど、ふだん使っているお財布に、20万円入れて生活しています。
そうすることで、常にお財布を気にしてしまうなど、気持ちに変化があるかな、とも思っていたのですが、見事に何の変わりようもありませんでした。
お財布の中に20万円入っている。
それを、会社に行くときも、買い物に行くときも持ち歩いている。
ただそれだけです。
お財布を落としたらどうしようと、心配症になるかと思ってもいたのですが、それもありませんでした。
我ながら拍子抜けです。
今まで通り、必要なものは買い、支払いをし、無駄遣いをせず、淡々と暮らしています。
あっという間に馴染んでしまった、『お財布の中に20万円生活』ですが、
なぜこんなことをしようと思ったのか。
きっかけは、一本のリール動画です。
いつものように、ファラー・メルヒの美しい暮らし動画や、巨大な耳垢の掃除動画や、可愛い猫動画やらを見ていた私の前に、その人は現れました。
彼女の名前は、藤本さきこさん。
「必要だから、宇宙はくれるんですよ」
と語るその言葉から、奥平亜美衣さん、かずみんさんと続く、引き寄せの系譜に連なる方ではないかと見当を付けました。
熱を持って語る姿が印象的だったので、彼女のブログを探して読んでみたところ、これが抱腹絶倒の面白さ。
お金がテーマの記事を一通り読んだのですが、まさに痛快で、納得、共感できる部分も多々ありました。
その中に、彼女はお財布の中に、一万円を10枚ずつ束にして入れている、という箇所が出て来たのです。
これだけだったら、面白いブログ記事を読んだ、というだけで終わっていたと思うのですが、「財布の中に20万円」という部分が、私の脳裡を刺激したのでしょう。
記憶の底からよみがえってきたのは、夏樹静子のミステリ小説、
『人を呑むホテル』
でした。
この小説では、富士五湖の一つ、精進湖のほとりに立つホテルが舞台になっています。
登場人物の一人、大学教授の坪坂は、その精進湖から西北の方角にある、四尾連湖という小さな湖のそばの林の中で、変り果てた姿となって発見されます。
遺されていた財布の中には、20万円余りの現金と、クレジットカードが入っていました。
この小説を読んだ時(今から約30年前)に、まだ若かった私が思ったのは、
というものでした。
でも、それから30年経った今、あり得ない設定だと思った「財布に現金で20万円」が、「さきこさんもやっている20万円」に姿を変えたのです。
坪坂教授もさきこさんも、お財布に現金で20万円入れている。
だったら、私も真似してやってみようかしら。
偶然ですが、その時、私の手許には、一万円札が19枚ありました。
20万円になったら、銀行の通帳に移すつもりで、お金を置いておいたのです。
もともとお財布に入っていた1万円を足せば、20万円の出来上がりです。
あとは束にして、お財布に入れるだけ。
さきこさんが言うように、鳳凰で、諭吉さんの顔を隠すようにしました。
お財布に入れてみました。
小説を読んだ当時、20万円も入れたら、お財布が一杯になってしまうのではないかと思ったものですが、現実にはそんなことはなく、要するに、私はそれまで一万円札が数十枚入る財布を持っていなかっただけだ、ということがわかりました。
一昨年、バッグと一緒に、お財布も新調したため、20枚の一万円札もすんなり入ったのでした。
それ以来の、『お財布に20万円生活』ですが、当然のことながら、お金は使えば減ります。
その都度、新しい一万円札を追加して、20万円を維持するのも面倒なので、年金の受け取り用の通帳から10万円を出してきて、30万円にしました。
お財布に30万円入れて持ち歩いた結果、特に豊かになった気もしませんが、落としたらどうしようという不安も感じません。
年金通帳の残高は少なくなりましたが、年金は一月おきに振り込まれるため、放っておけばまた増えます。
人はどれくらいのお金があれば満足するのでしょう。
古来、この問題には、様々な寓話が答えとして出されていますが、じっくり考えた結果、私が出した理想の回答は、
部屋の中に甕があって、その中にお金(硬貨も紙幣も)が入っている。
甕からお金を出して使うけれど、翌日になると、使って減った分は元通りになっている。
そして、その甕は、気付かないくらい少しずつ、全体に大きくなっている。
以上です。
今日も最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
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