もうすぐ微熱さんのブックカフェだよ!
こんにちは、ぱんだごろごろです。
微熱さんのブックカフェが、いよいよ今週、8月14日に、長野県飯田市で開催されます。
私は前日13日に、あずさ21号と飯田線を乗り継いで現地まで行き、当日14日は、高速バスで帰ってくる予定です。
飯田線に乗るのは初めてで、ワクワクします。
眺めが良い電車だと聞いて、一度は乗ってみたかったのです。
切符を購入した後になって、眺めが良いのは、豊橋〜天竜峡の間だと聞き、
『だったら私が2時間かけて乗る予定の、岡谷〜飯田間は?』
と心配になったのですが、何事も経験、行ってみなければわかりませんよね。
きっと、岡谷〜飯田の間にも、良い景色の場所はたくさんあるだろうと思っています。
微熱さんにお会いできるのも楽しみだし、くまさんにも一度お目にかかりたかった。
(ほら、パンダだから熊つながりだし、背が高い者同士だし、私が一方的にくまさんに親近感を抱いているのです)
参加者名簿にある、おひたちさんがあのおひたちさんなら、ぜひ握手して頂きたいと願っています。
それと、さらに楽しみなのは、微熱さんのお料理の数々。
もとよりお料理上手として知られる微熱さんですから、期待は高まるばかりです。
微熱ブラックと呼ばれるコーヒーと、バナナパフェ。
絶対美味しいに決まっているプレートランチ。
(注:今年の暑さは、長野でも異常なほどで、当初微熱さんはビュッフェ形式のランチを考えていらしたのですが、ぎりぎりまでしっかり冷やしておける、盛り付け式に変更になりました)
私は飯田まで、何しに行こうとしているのだろうか、と我に返らねばならないほどのありさまです。
いや、もちろんブックカフェに参加するために行くんですよ~。
ブックですからね、ブック、ブック。
微熱さんのブックカフェでは、どうやらお気に入りの本の物々交換のようなことをするらしいのです。
例えば、自分の本を2冊持って行ったら、2冊別の本を持って帰れる、と。
私の本にとっては、およそのお家に連れて行って頂けるチャンスです。
どの本を選ぼうかな。
一冊目はあっさり決まりました。
エーリヒ・ケストナーの『飛ぶ教室』です。
『ふたりのロッテ』と並ぶ、ケストナーの児童文学の最高傑作です。
ドイツの全寮制の寄宿学校で学ぶ、少年たちの友情と、先生同士の友情、師弟愛、家族愛を描いた物語です。
ふとこの本を見たら、どこかへ旅立ちたい、と言っているように見えたのです。
よし、長い付き合いだったけれど、君が私のもとから巣立っていく時が来たのだね。
連れてってあげる。
この本の最終ページには、私の旧姓の氏名が書かれています。
大学生の時に買ったようです。
発行は岩波書店で、奥付の後のページに、既刊のシリーズが紹介されています。
それらのうち、
▼リンドグレーン作品集 12巻 別巻6
▼アーサー・ランサム全集 全12巻
▼ナルニア国ものがたり 全7巻
は、読んだことがありました。
図書館で借りて読んだのか、今は私の手許には、『ふたりのロッテ』と、この『飛ぶ教室』しか残っていません。
この『飛ぶ教室』を、どなたかが連れ帰ってくださることを、楽しみにしています。
ニ冊目は、夏樹静子の推理短編集、『ペルソナ・ノン・グラータ』です。
彼女は手練れの作家で、大作や傑作、名作も多く書いていますが、私が惹かれるのは、むしろ市井の人々のささやかな(と言っても殺人もありますが)犯罪を描いた、こういう短編集だったりします。
夏樹静子の描く主婦やOL、サラリーマンなどには、何か懐かしい昭和の時代を感じさせるものがあるのです。
メロドラマのような、と言えば、わかりやすいでしょうか。
働けば働くほど、暮しが良くなり、日本全体にも活力と勢いがあった時代。
ちょっとしたはずみから犯罪に手を染めることになった人々。
そんな人々の悲哀やずる賢さ、やり切れなさを、まなざしはクールながら、表現はウェットに描く夏樹静子。
人間の愚かさ、弱さを、時に厳しく、時に慈愛の目で描く彼女の短編作品群は、日常にひそむ落とし穴や裂け目を、こっそりと我々に覗かせてくれるのでした。
あと一冊、まだ選べていないのですが、出発までに思いついたら、鞄の中に入れようと思っています。
暑さに加えて、地震や台風もあり、落ち着かない日々ですが、どうか微熱さんのブックカフェの日には、おだやかな気持ちで皆さんとお会いできたら、と願っています。
楽しみにしています。
今日も最後まで読んでくださって、ありがとうございました。