岩田さん:岩田聡はこんなことを話していた。 #読書メモ (2020/12/10)
以下、抜き書きと ||コメント||です。
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宮本(茂)さんって、ダメ出しをしながらも、素材を無駄にしない工夫というのはすごいですよね。
宮本さんは「素材を捨てたらもったいない」というところが徹底している。
そこで使えなくなった素材があってもちゃんと覚えていて、別のところでつかうことを提案してきてくれたりしますよね。
宮本さんって、相手から「できない理由」があがってきたら、逆にどうしたらできるかを相手を逆さにして吐き出させた上で、それができる条件を整えていきますからね(笑)。
|| できないと思い込んでいるだけのことが多い、という話でもある。すべては解釈である。 |||| できないと思い込んでいるだけのことが多い、という話でもある。すべては解釈である。 ||
「相手を動けないようにしてから避けようのない急所を突く」と言われてます。
私(岩田聡)が見つけた「天才の定義」があります。
「人が嫌がるかもしれないことや、人が疲れて続けられないようなことを、延々と続けられる人」、それが「天才」だと私は思うんです。
|| やはりワクワクや情熱を基準にそれを探していくことが大切 ||
考えるのをやめないこととか、とにかく延々と突き詰めていくこと。
自分が苦労だと思わずに続けられることで、価値があることを見つけることができた人は、それだけでとても幸せだと思います。
私がHAL研究所の再建を始めた頃から5年間くらい、つまり任天堂に入る前ですが、年に2回か3回、当時任天堂の社長だった山内溥さんのお話を定期的にうかがう機械がありました。
私と糸井重里さんと、ときどきそこに宮本茂さんも加わって。
いま思うと、あれは学校のようでした。経営の学校。
娯楽とはなにか。ソフトとはなにか。任天堂はなにを大事にする会社なのか。任天堂はなにをすべきで、なにをしてはいけないのか。
たとえば山内さんは、「任天堂はケンカしたら負ける。よそとケンカしたらあかんのや」なんておっしゃってましたが、それって、今のビジネスの言葉で言い換えると「ブルーオーシャン戦略」なんですよね。
|| 価値あるもの他と比べることができないもの ||
携帯機、据置型ゲーム機も含めて、同じようなものをつくってても、個性はない。
個性がないところには価格競争が起こるだけだと。
また、山内さんはよく「向き不向き」でものを語りました。
それは、わたしが会社を経営するにあたっての軸になっている「得意なことを伸ばす」という才能論と根っこは同じです。
|| ドラッカーも同様なことを言っている「何かを成し遂げるのは強みによってのみである」 ||
当時のわたしは若かったですから、「こんなに人を向き不向きで判断したら努力のし甲斐がないじゃないか」というふうにさえ感じたものでしたが、いまにしてみると、やっぱり本質を言い当ててらっしゃった。
くり返しおっしゃっていたのは、「いままでと同じことをするな」ということ。
|| 常に新しいものを生み出していく姿勢はやはり大切だ ||
その象徴的なエピソードが、後のニンテンドーDSにつながる「ゲーム機は2画面にするべきや」という提言。
ほんとうの意味としては、「2画面にするくらい、いままでと違って見えるようなものをつくれ」ということだと思ってます。
やはり、「いままでと同じことをするな」ということがポイントなんだろうと思っていた。
とにかく、山内さんの言うことは、わたしは忘れないです。だって、任天堂という会社を奇跡のように成長させた人ですから。
いま、十字ボタンとABボタンというインターフェイスに誰も疑問を持たないですよね。でも、 20 年以上前には、多くの人が「これでゲームするの?」って疑問に思った。
ですから、ぼくらがこれからやるべきことをしっかりやったら、いま、すごく変わったかたちに見えているものが、新しいスタンダードになっていくんじゃないかと
|| 常識を壊して、新しいスタンダードをつくっていく姿勢はとても大切だ ||
そんなふうに、任天堂は、ゲームをしない人にアプローチをしてはいますが、ゲームをする人のことを無視しているわけではなくて、ゲームをしない人がゲームを理解するようにならないと、ゲームというものの社会的な位置がよくならないだろうというふうに考えて
ニンテンドーDSのヒットがもたらした「時間や物量をかけなくてもいいものはできる」という考え方は価値のあるもの。
一方で、『ゼルダの伝説』のクオリティーと物量を目の当たりにした人が、「やっぱり、たくさんの優秀な人たちがたっぷり時間をかけてつくったものは、すごい!」というふうに感じてくれることも重要です。
その両方が同時にあることが、両方にとっていいことなんだと思うんです。
|| やはり中庸こそが重要である ||
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