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手塚治虫と和菓子

最近youtubeで
鉄腕アトムや三つ目が通る、ブラックジャックなど手塚治虫シリーズを観て
あらためてその才能には驚かされるばかり。
勇気があって心優しいアトムには何度も泣かされます。

もちろんアニメの表現としては
現代に比べると稚拙なところはありますが
今も古びず・・
アニメ界の芭蕉や北斎。
いやいや今や世界を圧巻する
日本のアニメ創世記の重鎮ですものね。

たまたま昨日、
「ずっしり、あんこ」という餡子にまつわるエッセイ集の中に
手塚さんの「和菓子のかわいらしさ」という文章を見つけて
優しいほっこりした気持ちになりました。

ちいさい時から、菓子なら饅頭や羊羹の大ファンなのである。というより、母が折にふれ彼岸や盆や誕生日に作ってくれたおはぎや汁粉によって、
幼い日から餡に親しんで来たおかげで、和菓子の味は何物にもかえがたく好きなのである。


やはり小さい頃の食べ物は、後々まで影響するものですね。

和菓子は芸術的で美しい、とは誰でも言うことだが、もう一つ、
かわいらしい、という重要な要素がある。
なでてしまいたくなるような小ささー外国でデザートにうず高く出るケーキを、ぺろりと平らげてしまうような人種には、この小さく可憐な菓子の情緒はわかるまい。賞味する、ということばは本来賞(め)でることで、腹をふくらませることではないのだ。


近年はKAWAIIという日本語も世界で好まれるようになりましたが
この「かわいい」は広くいろんな場面で使われるので、
必ずしもこの「かわいらしさ」と同意義とは限りませんよね。

私は身長が152センチの小柄なので
勝手にこの「かわいらしい」という言葉に励まされた気分になって
ひとりでにやにやしてしまいました。


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