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『呪術廻戦』で気づいた自己肯定感〜自分に「呪い」はかけない|復職エッセイ

自己肯定感に悩み休職したわたしが、
最近めちゃくちゃ話題の「呪術廻戦」と自己肯定感について考えたことを
ざっくばらんに書いてみます。

この記事では、作品のストーリー展開がわかるネタバレはしません。
人物の設定や一部のセリフのみ登場します。

「呪い」とは、負の感情

作品に何度も登場してくるキーワード「呪い」。

この作品では呪いを、

人から発する負の感情、エネルギー

のように捉えています。
例えば人が人に言う悪口だったり、人に対する嫉妬や恨みつらみなどです。

なので例えば作中では、そういった負の感情が集まりやすい学校などの施設に
「呪いよけとなるもの」が置いてあるという設定になっていたりします。
なんとなく教員として働いてる自分としては、負の感情が集まる場所という視点に納得してしまいます。呪いよけが置いてあるとは聞いたことがありませんが。

さてそんな前提知識をふまえて、私が最も心を打たれたのは、
呪いを扱う専門家「呪術師」の心理描写です。

「呪い」とは、他者に向けるものだけではない

学生である主人公も「呪術師」の1人。
彼だけでなく、他の呪術師の心理描写も非常に面白く、ささるものがあるのです。

どんな心理描写が、心に響くのか。それは、

「呪い」つまり負のエネルギーは、他者に対して思ったり表現したりするものだけではなく、自分自身に向けたものも存在する

と、解釈できる表現がいくつもあるところです。

というのも、出てくる呪術師たちは、何かしらのコンプレックスを抱えていたり、自身の体に問題があったりと、自分を負の感情で追い込むような環境で育っている描写が多いのです。

例をあげてみる(少しだけ人物とセリフに触れますので注意)

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このキャラクターは主人公の仲間である呪術師・釘崎野薔薇(くぎさき のばら)。

釘崎が戦った相手グループの呪術師・西宮から、同じグループの呪術師・禪院麻衣(ぜんいん まい)について「何もわかってない」と責められるシーンがあります。

麻衣は、由緒ある呪術師の家柄に生まれながら、

女として生まれたこと・呪術の力が低いこと

を理由に、「落ちこぼれ」として扱われて育ちます。

西宮はその前提に立った上で、

「麻衣が求められるのは完璧のその上。女として実力と美しさの両方が必要。
禪院家に生まれた不運と苦労を、ちゃんと考えてみろよ」

と釘崎に説教したのです。

女性、力がない、これらを劣等コンプレックスとして持たざるを得なかった麻衣は、負の感情に囚われながら生きています。
私の解釈としては、これが、自分への呪いなのではないか、と考えたのです。

それに対して、釘崎はこんなことを言います。

『不幸なら何しても許されるのか。
逆に幸せな人間が批判されればいいのか。
どんな生い立ちだろうと、私はアイツ(※麻衣)がきらいだし、真希(※麻衣の姉)が好きだ。虎杖(※仲間の主人公)のことも知らないで、批判してるのはどっちなんだ。

生まれた家や環境から押し付けられた”完璧”や”理不尽””に答える義務がどこにあるのか?テメェの人生は仕事かよ』

『男がどうとか、女がどうとか、知ったこっちゃねーんだよ!!テメェらだけで勝手にやってろ!!私はきれいにオシャレしてる私が大好きだ!強くあろうとする私が大好きだ!!私は、釘崎野薔薇なんだよ!!』


アニメでこのシーンを見た時、わたしは涙がとまりませんでした。
自分への呪いをたち切る強さ。誰よりも自分を受け止め、愛する姿勢
釘崎さんのそういう姿に胸が熱くなったわけなのです。


「呪い」と自己肯定感

ここまで整理してみると、この「呪い」という言葉の解釈は、
まさに自分自身がテーマにしている自己受容、自己肯定感と関係しているのではないかと考えつきました。

自分は、自己受容や自己肯定がしきれずに、休職に追い込まれてしまったのですがその頃の自分を想い起こすとまさに「呪い」。最近でも時々現れてくる呪いなのです。

他人と比較し、自分自身が劣っていると感じたときに嫉妬心。
これはまるで呪いのような気持ちになります。モヤモヤしたり、不安に思ったり、怖いと思ったり、自分のことが嫌いと思ったりしたときに、なぜだか分かりませんが心の中の色が暗くモヤついたものに思います。

なんだかスピリチュアルみたいな話になってしまいましたが、これはあくまでも自分自身のイメージです。「呪い」と言う言葉自体は、古来よりつながってきている言葉ですが、昔の人もこのような感覚を持っていたのでしょうか。


ということで、今日は「呪術廻戦」の呪いと言う表現、と自己肯定感についてお話しをしました。

なんだか色々書きましたが、とにかく純粋に原作を楽しみたいと思っています(笑)

まだ見たことのない方、めちゃくちゃオススメですので是非!

🖋あとがき

ここまで記事を読んでくださった方、ありがとうございました😊
よかったら、ほかのエッセイや読書ノートも目を通してもらえたら嬉しいです!


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