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雪がとけたら

そろそろ冬が終わりそうな気配、なんて思っていたら3月になってしまった。冬ってひたすら長くて暗くていつまでも終わらないような気がしていたら突然春がやって来るようなイメージだったけど、今年は変な天気で、春の気配を感じる瞬間がいくつかあった。これが暖冬か。日が伸びるだけでもうれしいね、そんな感じの冬日記です。

英語

今年はたくさん旅行に行くつもりで、英語アプリ「ELSA」に課金して勉強を始めた。このアプリはAIが入っていて、会話の練習ができる。アウトプットが1番成長につながると聞くし、AI相手なら恥ずかしさも遠慮なく話せると思っていた。しかしなかなか会話がはずまない。話題がないのだ。とくに話したいこともない。あなたに興味もない。さて言語の修得以前に、会話力の低さを突きつけられてしまった。それもAI風情に。何のために英語を学ぶのか?完璧に話すことよりも、楽しく会話が出来ることの方が重要なはずではないのか。そこから目を逸らすように、淡々と発音の練習をしている。


さみしがりや

最近、寂しがりやに依存されている。毎日LINEがくる。いつ会えるのかと責められる。この人は別に恋人などではない。アプリや出会いの場で知り合った人ですらない。仕事の人間関係の延長にいて、たまにみんなで飲みに行くくらい親しくなっただけ。面倒だが毅然とかわし続けるしかない。楽しそうな誘いには乗るし、無理してまで行かない。時間がなにより大切だから、自分のペースを絶対に乱さない。わたしは忙しいし、わたしの一番はあなたではない、でもあなたのことはそこそこ大切な友人だと思っている、このことを伝え続けなければいけない。

かんこく

東京に雪が降った翌々日、韓国へ行った。2月の韓国は恐ろしく寒いと聞いていて、覚悟してたが、雪の日の東京と同じくらいの寒さだった。インフラが日本と似ている。異国とは思えないくらい簡単でスムーズに全てが進んだ。
屋台文化が楽しい。食べたものの全てが美味しかった。屋台でも適当に入った店でもある程度のクオリティのものが出てくる。台湾やタイに行った時も思ったけど、アジアの国々の食への執念って好き。あとおばちゃんが馴れ馴れしく話しかけてくるのも良い。コンビニに行くだけでも楽しくて、日本に戻ってからも外国人旅行者になりきって買い物している。「ワォ!これが日本のコンビニだぜ!」しょぼいコンビニ飯も、わくわくしながら食べられる。どうせならいい気分で食べたいじゃないか。

いつの間にか梅が咲いて、そして終わっていた。暦の上ではもう春なのだ。梅の造形っておしゃれだな、と毎年思う。枝の伸び方とか、花のつき方とかに品がある。じゃあおしゃれに写真を撮ってみようとすると、ぜんぜん上手く撮れなくて、そういう浮ついたノリを許さない高貴な感じもある。桜の方がそういうところは寛容だ。人間を浮かれさせる華やかさがある。知り合いは「日本人は桜が好きだけど、年に一回しか咲かないから、多くても一生で80回くらいしか見れないんだよ」と言っていた。年に一回しか見れない花は他にもたくさんあるんだけど、やっぱり桜は特別らしい。花は一瞬。今年は花見に行けるだろうか。

日本人

タイ料理店でバイトを始めて半年経った。日本人はわたしだけ。元々肌は地黒だしどちらかと言えば南アジア系の顔立ちとおおざっはな性格で、「おまえタイ人みたいだな」とみんなから言われて自然に馴染んでいる一方で、わたしってめちゃくちゃ日本人だな、と実感している。
皿の持ち方、箸、選ぶ言葉、すぐ謝るクセ、掃除の仕方、無意識の言動がみんなとちがう。日常のごく細かいところで、自分の日本人らしさを知る。そういうのって外に出てみないと気づかないことだし、例えば海外移住したとしても、どれだけ遠くに行ったとしてもルーツからは逃れられないんだろうな、と思っている。


最後まで読んでくれてありがとうございます。

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