今話題になってる“友情商法”を元キーエンスのトップセールスが真剣に考えた。
先日とあるツイートが少々話題になりまして、TwitterやAbemaTVでも取り上げられてます。
下記がそのツイートです。(現在該当のツイートは削除されてます)
ツイートの内容通りで、大学生を使ってマルチ商法で携帯を販売させている携帯会社に対して、”卑怯だろ”、”許せない”というニュアンスの内容になります。
私も現在学生インターン組織を運営しており、こちらで批判されてる企業さんと同じような事業も一部運営しているので、この一件に関して考察してみました。私のこれまでの営業経験を通して、全ての紹介営業が”悪ではないこと”をお伝えしたいと思っています。
1、炎上した根本的な理由は何か
この件に関して理解するにあたっての前提知識として、携帯販売ビジネスについて簡単に知っておく必要があるのですが、そもそも大手キャリアの携帯会社が携帯を販売する際に大きく2つあります。直営で販売する直営店と代理で販売する代理店です。そして、世の中の約9割以上は代理店が携帯を販売してます。さらに代理店には、店舗型と無店舗型があり、店舗型とはよく町中で見かける携帯ショップです。無店舗型は店舗を持たずに法人向け、個人向けに携帯を販売する代理店です。個人向けに携帯を販売する際は基本的にはお客様の紹介を通して携帯を販売してます。(販売手法としては紹介営業になります)
今回炎上した根本的な理由は、個人向けに紹介を通して携帯販売をしている代理店の営業担当がお客様とうまくコミュニケーションが取れなかったかもしくは押し売りに近い形で販売活動をしてしまったことが原因で起きた一件ではないかと思います。
お客様に対してのマインドとスキルの教育を受けた営業担当であれば、今回のような一件は起きなかったのかなと思います。私の会社では営業とは”お客様に感動を生み出す最たる仕事”と定義して現場の営業担当に対して教育・研修をしているので、このようなことは起きないと信じてます。
しかし、同様の事業を運営している以上、私たちにも少なからず責任があるのではと考えてます。私も指導する立場として「クレームではなく、感動を生み出せる営業担当を生み出さねば!」と気が引き締まりました。
2、マルチ商法とは
今回のツイート「携帯会社は大学生使ってマルチ商法やめろ」の文言については明確に否定させて頂きます。
マルチ商法とは、”会員が新規会員を誘い、その新規会員が更に別の会員を勧誘する連鎖により、階層組織を形成・拡大する販売形態”です。
今回の無店舗型の携帯販売代理店は、お客様からの紹介を通して携帯を販売してますが、あくまで携帯を販売することが目的で、組織に勧誘することが目的ではありません。
なので組織にメンバーを入れることで報酬が発生し、さらに入れたメンバーが新しいメンバーを紹介すればピラミッド式に上のメンバーに報酬が発生するということは決してありません。(あくまで弊社での話です)
つまり、今回のツイート内容にあるマルチ商法という文言は明確に間違っています。
ヘアサロンやクレジットカードなどでもよく紹介キャンペーンなど紹介を促すような施策は当然のようにあります。
あの世界一の保険会社プルデンシャル生命に関しては紹介営業のみで新しいお客様の獲得をしてます。
今回マルチ商法と勘違いされた要因としては、販売手法として”紹介営業”を採用している点ではないでしょうか。
商品・サービスを販売していく手法として紹介営業を採用しているので、マルチ商法と勘違いされた可能性はあります。
しかし、組織構造や収益構造、営業目的が異なります。マルチ商法もマーケティング手法の一種で否定するつもりは全くありませんが、今回の携帯販売に関してはマルチ商法とは全く違います。
<マルチ商法と携帯販売営業の違い>
3、友情商法とは
マルチ商法に関しては先ほどお伝えさせて頂きました。今回取り上げられていた”友情商法”について、私の考えをお伝えさせていただきます。
無店舗での携帯販売をする主な手法は紹介営業です。紹介営業を始める際に最も多いパターンとして自分の友人や知人から営業をさせていただきます。
今回もおそらく友人 or 知人の方に営業をかけてトラブルになってしまったのではないかと思います。
紹介営業でもBtoB営業でも、飛び込み営業でも、私がいつも営業担当に伝えてることは営業とは”お客様に感動を生み出す最たる仕事”ということです。
この原理原則はたとえ営業手法、種類が違っても、どの営業にも通じるものだと信じてます。
本当にお客様に価値を感じていただき、満足してもらえる商品・サービスを販売しているのであれば、友人や知人でも販売することは何も間違っていないと思います。営業の原理原則である”お客様に感動を生み出す”ことができればトラブルになることもないですし、お客様からの感謝に変わるのではないでしょうか。
常々お客様に感動を生み出すことができたかどうかを営業担当には問うようにしてます。
商品を売ることより、お客様に感動を生み出すことが一番大事だと思っているので、商品が売れなくてもいいと思ってます。
そのような営業担当が増えればもっと営業力が向上し、優秀な人材が生まれるのではないでしょうか。
4、今回の一連の騒動を通じて
ここまで今回の件に関して思う部分は伝えさせていただきました。
改めて大前提として、今回騒動となった会社様と同じような事業運営をしている身として軽視できるものではありません。重く受け止めております。
その中で改めて弊社の営業理念である『営業はお客様に感動を創出する最たる仕事』に向き合うことができました。
我々はなぜこの携帯販売をしているのか?
我々の扱っている商品は本当に良いプロダクトなのか?
弊社の営業担当は本当にお客様を大切にできているのか?
この事業を通じて本当にお客様に喜んでいただくことはできるのか?
この事業におけるお客様の感動とは何か?
この問いに対して各営業担当が真剣に考え、お客様に心から『出会えてよかった!』と体感いただけるような営業教育に会社としては真摯に向き合ってまいります。
どうか、この仕事の持つ本当の価値や魅力に目を背けず、真摯にお客様に向き合い、いかにして喜んでいただけるか。
それを心から思い、考え営業活動に励んでいる会社、営業担当、がいることをご理解いただけますと幸いです。
いつの日か弊社のモバイルプランナーが皆様に出会えることを心から願っております。
株式会社DRAFT 代表取締役社長 田中 裕人
Twitter: https://twitter.com/yutox555