今までの仕事をヒントに、自分の強みを見つける!
テレビで転職のCMをよく見かける。
コンピュータが普及して便利にはなったものの、実は仕事が増えて大変になっている会社もある。特にデジタルに完全に移行できていない会社は、昔のアナログな仕事に新しいデジタルな仕事が加わって、やることがどんどん増えてきた。90年代と比べても今の方が業務が複雑化して、心も体も限界を感じているる人が多い。そんな状況から「ブラック企業」という言葉も生まれてきた。
多くの社員は、仕事を抱え、時間に追われ、おまけに低賃金。ストレスがたまる一方だ。
「今の仕事が嫌だ」「なんでこの会社に入ったんだろう」「時間を無駄にしてる」。方々からこんな声が聞こえてきているようだ。
でも、今の時代は転職は別に珍しいことではない。自分の道を見つけ納得のいく人生を歩んでもらいたいものだ。
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ただ、ひとつ思うことがある。それは、辞めようと思っている仕事に対して否定的に捉えている人がいるということだ。
もちろん、今の仕事や会社が厳しい状況だと感じる人もいるだろう。特に、上司が厳しくて環境が良くない場合は、気持ちはよく分かる。
でも、その全てを否定してしまうのはちょっともったいない。
あなたは今まで、その会社に貴重な時間を費やしてきた。せっかくあなたの大切な時間を費やしてきたのに、それを否定するのは、自分の歴史も否定するようなもの。
あなたが刻んだあなたの歴史は、全て素晴らしいもの。けっして暗い過去ではない。それが「ブラック企業」であったとしても、そこで得た何かを次に活かせるのが良いと思う。辞めるときに、自分に何か良い影響をもたらせるようなものを持ち帰ってほしいと思う。
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そこで、思いついたことがある。
あなたが、今までしてきた仕事を嫌だと感じていても、それは全体像で見てそう思っている場合が多い。そこで、その仕事を細分化してみたらどうだろうか?その仕事をひとつの仕事として見るのではなく、いくつかのパーツに分けてみるのだ。
仮の話で進める。今の仕事を否定的に捉えているZ君を登場させよう。
Z君は営業職だとする。その場合、仕事内容を細分化してみると次のようになる。
A業界で働いてる
A業界の商品を売る
事務作業
アフターケア
お客さんの相談に乗る
お客さんに説明して理解してもらう
もちろん上記以外もあるだろうが、とりあえずこの内容で進める。
まずは、1.〜6. を単独で見てみよう。
Z君は、自分の今の仕事が全体的に嫌で、転職を考えている。そんな彼に1.~6. を好きか嫌いかで分けてもらった。
その結果、Z君は 1.~5. は嫌いだが、6.が好きだと気づいた。
Z君は「お客さんに説明して理解してもらう」という部分が好きだったのだ。
Z君はとても丁寧な性格で、お客さんに説明する前には必ず案件を整理してから話す。お客さんが上手に質問できないときも、Z君はその人が何を言いたいのかをしっかりと引き出す。
その結果、お客さんは大抵理解できるようになり、Z君の説明を受けて感じた安堵感を「気持ちが晴れました」「言いたいことが整理できました」「とても分かりやすかったです」といった言葉で表して、感謝してくれる。
Z君は「相手に理解してもらえるような説明ができた」という、そんな自分にも嬉しさを感じる。だからこの6つの中で6. が好きということだ。
ただ、Z君は今の業界が好きでないので、全体として嫌な仕事に感じている。でも、「説明する」行為自体は好き。だから、もし好きな業界で働けて、好きな商品を説明できたら、とても良い働き方になる。
なので、仕事が嫌だと思ったら、その仕事を細分化にしてみて何が好きか?何が嫌いか?を考えてみると新しい発見がある。
何が本当に好きなのかわからないとき、過去の経験を振り返るのがいい。社会人になってからの仕事だけじゃなく、学生の頃のバイトも参考になる。
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「好きなこと」や「好きな行為」は、自分の「強み」になる。Z君が「人に説明して理解してもらう」ことが好きだと気づいたら、それがZ君の「強み」だ。
そして、それは転職に活かせる。単に「この仕事が嫌いだから辞める」というのではなく、その仕事を細分化することで、その中に「好きなこと」「好きな行為」が見えてくるので、それを核にして次のステップに活かせばいい。そうすることで、今までの仕事は無駄ではない、とも思える。
Z君の「好きな行為」は「説明して理解してもらい、相手の疑問や不明点を解消する」こと。だから、それに「好きなこと(好きな業界や好きな商品)」をうまく嵌めれば、本当に良い働き方になるのではないか。
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人生の主役は自分。環境に翻弄されるのは本当にもったいない。
あくまで、あなたが主役。会社や社会はただの脇役。脇役に振り回されてもしょうがないよ(笑)。自分で主導権を握って進んでいこう!
ー 追記 ー
この記事をテーマにして、短編小説を書きました。
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