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独自性と経験則であなただけの物語を。
少し前に、こんな記事を投稿しました。
サクッと説明すると、
①資格は一つじゃなくて複数を掛け合わせましょう。
②類似資格ではなく、別ジャンルの資格で唯一性を磨こう。
…ということを書いた気がします(多分)。
ですが、これって資格を保有している、もしくは資格取得に興味がある方にしか届かない内容でした。
資格に興味がない、資格なんて取っても意味がない、資格なんてお金のムダ…。
でも、自分の市場価値を上げたいし、自分らしく働きたい‼
ということで、今回は資格ではなく別のモノを用いて、あなたの市場価値を高める方法について書いてみようと思います。
最後までお付き合いいただけると幸いです。
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昨年に異業種転職を果たした私ですが、日々の仕事で常に大きな課題を抱えています。
それは、圧倒的な知識と経験不足です。
通常の仕事には、ある程度の業務フローが存在し、自身の知識と経験に沿って裁量の幅が広がっていくモノだと思います。
ステップアップという言葉があるように、一つひとつの知識を積み上げていくことが経験となり、経験を積み上げることで自信に繋がっていくと思うのです。
しかし、現職(障害者福祉事業)は、一般的な企業のキャリアアップとは少し異なる点もあります。
障害を抱える方や、そのご家族、福祉に関わるステークホルダーと、最初から接することになるので、いきなり情報の渦に叩き落されるような錯覚に陥ります。
障害者の就労に関する事業所に配属されているので、就労支援事業について種類や特徴、メリットデメリットなどを知っていなければ、表面的な支援しか出来なくなり、場合によっては足手まといの支援になりかねません。
身体や精神などの障害を抱えている方は、知的レベルが私たちと変わりがない方が多く、自分のことなので当然に福祉に関する知識量・情報量も相当なものです。
これは、ご家族や他の福祉関係者も同様です。
そのような、いわゆる専門家に囲まれた中で素人が生き残るには、とにかく知識と経験を増やしていくしかありません。
しかし、障害者福祉の経験には一般的な経験とは異なる特性があります。
それは、障害が抱えている方によって、同じ障害の名称であっても全く別のものであり、ときには経験が支援を阻害することもあるということです。
これが、自己成長できているのか?と疑心暗鬼にさせ、支援者のストレスにつながる要素だと私は思っています。
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積みあがっているモノなどあるのだろうか…?
そのような自問自答を繰り返しながら、毎日の支援は続いていきます。
たった一つの言葉、たった一つの行動で、信頼というのは簡単に失われますから神経を使います。
「ミイラ取りがミイラになる」という言葉の通り、特に精神障害を抱えている方を支援する中で、支援者自身がメンタル不調に陥ることも少なくないという悲しい現実もあります。
私も、たった8ヶ月しか籍を置いていませんが、どこの誰がメンタル不調に陥った…という話は枚挙に暇がありません。
とは言え、これは障害者福祉の話。
知識と経験を積み上げる行為は、その業界でのあなたの市場価値を確実に高めてくれるものでしょう。
しかし、自分のやりたいことや、やると決めたことが異業種であった場合、あなたの市場価値は必ずしも、これまで籍を置いていた業界と同じというワケではありません。
では、異業種に移るとき、これまで積み上げたものはムダになるのでしょうか?
そんなことはありません。
ポータブルスキル。どんな環境であっても活用できるあなたの能力のことですが、実は、あなたがポータブルスキルだと考えているものが、異業種ではとっておきのユニークスキルになることがあるのです。
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つい先日、私の部署に新しい方が入社されることが決まりました。
その方は知識も経験も豊富で、前職のキャリアも華々しいものです。
正直、私は敵わないと決めつけていました。
そんな即戦力になる方が入るのであれば、私が今、積み上げているものなど何の役に立つのだろうか…?
…このあたりは、しょーもないオッサンの小さなプライドだと笑ってください(笑)。
私はビジネススキルにおいて、何一つ秀でたものがないことがコンプレックスであり、それゆえに負けず嫌いで頑固なところもあるのです。
ですから、こういった器の小さな勝敗を心の中で行っているのです。
…さて、このように新しい方がお見えになることを、たまたま出向先の社長さんと話す機会がありました。
「…このようなスゴイ経歴の方が来られるんですよ‼」と。
社長さんは「お~、一気に(顧客からの依頼といった)開拓が進みそうだね」といったあとに「でも…」と付け加えられました。
「だからといって、そのことで市川くんの価値は損なわれないからね。」
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業界に長く在籍し、高い専門性を有している方は無数にいることでしょう。
新しい業界に入ると、その専門性に目が向いてしまい、自分の価値が低いことにコンプレックスを抱いてしまいます。
ですから、例えばnoteで有料記事をアップしたいと考えても、他者の優れた部分を意識してしまい、「自分なんて…」と自ら価値を貶めてしまい有料化しないことって、投稿をされている方ならあることでしょう。
しかし、あなたが生きてきた人生は、そこで得た知識や経験は、唯一無二ものです。
上記の社長さんは、こう続けました。
「専門性が高い人ばかり集まっても、それは狭い世界にしか通用しない。確かに市川くんには専門性はないけど、僕が知る限り、市川くんのような経歴の持ち主は、この業界には存在しない。つまり、キミはユニークなんだよ。」
このような言葉をいただいたときに、冒頭の記事を思い出したのです。
何かと何かを掛け合わせることが独自性。
でも、独自性だけでは一時的なものに過ぎない。
不偏的な強みを持つには、経験も間違いなく必要。
つまり、とある業界で経験則とも呼べる専門性を有する方が多数存在しても、独自性を有する方は少なく、また、独自性を有していても、それを持続的に積み重ね、経験則として有している方も少ないのではないか?と。
noteでさまざまなステータスの方が脚光を浴びるのは、独自性があるか、長い期間をかけて積み上げた経験則を持っているか、だと思うのです。
極端な例を挙げれば、HSPという社会生活において不利な特性であっても、それを独自性と経験則という観点から、ユニークな強みに変えることは可能であり、そのユニークさを評価してくれる場所もあるということです。
あなたが今、生きていること。
その物語は、あなただけの物語です。
自分の良さ・強みを、ぜひともnoteを通して見つけてみてください。
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ということで、最後までお読みいただきありがとうございました。
今回の投稿は以上です。