「何のために働いていますか?」に、あなたはどう答えますか?
社外の方とのMTGで、このようなことを尋ねられました。
相互に進捗報告や今後の予定などを確認し合った後、少し雑談を交えていたときのことでした。
はっきり言ってしまえば、仕事と関係のない話なので、終業時間中のムダ話ではあるのですが、私自身が他人にどう映っているのかを知る大きな出来事でした。
また、ただの仕事上の付き合いであるならば、このような話にはならないとも思います。
お互いの仕事を通して信頼関係を築いていくことが、新たな学びや気づきに繋がるとも感じました。
さて、あなたなら「何のために働いていますか?」の問いに、どんな言葉で返しますか?
最後までお付き合いいただけると幸いです。
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私は「お金のために働いています」と答えました。
米国コネチカット州ニューヘイブン市に本部を置くイェール大学。
その経営大学院で組織行動論の教鞭を執るエイミー・レズネスキー准教授の提唱した説をご存知でしょうか?
働き方には「ジョブ・キャリア・コーリング」の3つがあるというモノです。
すでにご存知の方も多いと思うので、簡単に解説すると、
①お金や生活のために働く「ジョブ」
②地位や名誉、肩書などを求める「キャリア」
③働く意義や社会貢献のために働く「コーリング」
…という分類になります。
これは、「コーリング」だけが他者貢献の視点であり、この働き方を行っている人がもっとも働くことの幸福度が高い、という説です。
この説を最初に読んだとき「私もコーリングという働き方を目指そう」と思いました。
しかし、この説には二つの軸が存在することに、当時はまだ気づいていませんでした。
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例えば、自分がコーリングの働き方を実践していると感じても、他人の視点で「コーリングの働き方をしているという自己満足が欲しいのではないか?」と捉えられれば、他人からはキャリアな働き方をしている人と見られるのではないでしょうか?
他者貢献や社会貢献という行為は、誰が評価を下すのでしょうか?
私は自分以外の存在だと思います。
ですから、「自己欲求・他者貢献の軸」と「自己視点・他者視点の軸」の二つを引くことで、この3つの働き方の意味は変わると考えられます。
要するに、他人がどう評価するのか?です。
先に述べたように、私は「お金のために働いている」と答えました。
エイミー准教授の説を知ったうえで、です。
個人的には「他者貢献の精神で働いています」と答えられたらカッコいいなと思ったりもしましたが、今の私は貯えもままならない状態なので、ここでカッコつけようとすること自体がカッコ悪いと思ったのです。
ですから、正直にお金が欲しいから働いていると伝えたのです。
この回答に、相手も共感してくれました。
おそらく安堵もしたことでしょう。
相手も、お金を手に入れたいという自分の気持ちを曝け出してくれました。
そして、こんな言葉をいただきました。
「市川さんは、お金のために働いているように感じないので、なんか安心しました」と。
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私は、自他ともに認める仕事最優先の人間です。
家庭があるわけでもありませんし、膨大な時間を費やしたい趣味があるわけでもありません。
仕事をすれば、お金が手に入ります。
休日に勉強すれば、仕事の評価が上がり、よりお金が手に入ります。
…ただそれだけのことです。
しかし同時に、仕事を通じての信頼できる人間関係を増やしていきたいという考え方はキャリアの思想ですし、私が稼げば一緒に働く仲間にも貢献できるかもしれないというコーリングの思想もあります。
「ジョブ・キャリア・コーリング」とは、働く意義を指す言葉に過ぎず、それぞれに明確な区切りはなく、同時にいくつもの意義を抱えて仕事をすることもあるのだと私は改めて感じました。
その上で、他人の目を通して私という人間を映したとき、お金のためだけに働いているように見えない、という評価をいただいたことに、素直に嬉しさがこみ上げました。
社外の、業務のために集まったMTGという場で、他愛のない話から、このような評価をいただけるとは思っていなかったからです。
今回のことで、他者に必死にアピールせずとも、真面目に素直に働くことで、十分に人としての評価をいただけるのだと感じました。
…とまあ、ホントに感じたことを書いただけの投稿になってしまいましたが、自分の所作を改めて見直そうと思う出来事でした。
…ここまでを読んでいただいた上で、もう一度お尋ねします。
あなたは、何のために働いていますか?
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ということで、最後までお読みいただきありがとうございました。
今回の投稿は以上です。
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