自分のペースで生きていく
黒海沿岸の街、バトゥミに着いて3日が経ちました。
観光目的で来たものの、Webデザインの勉強を始めやることがたくさんあるため、結局いつもと同じようにこもって作業をすることになりそうです。
作業とは言え、直接仕事に結びついているわけではないため、どれだけ頑張っても今はお金になりません。
少し生活するだけの貯金はあるけれど、今後ジョージアを離れてからヨーロッパやアメリカへの旅を計画しているため、どうしても資金が必要になります。
物価が上がり、円安が進み、日本円で生活する自分にとって、欧米での生活はとても大変になるでしょう。だから、結局節約しながら生きていくしかないのかもしれません。
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日々あれこれ考えながら生活していくと行き詰まることがあります。
悩みの数が積み上がっていくと自分の気持ちがわからなくなり、何をしたいのか、どこに向かって行けばいいかがわからなくなります。
安定なんて本当はこの世に存在しません。でも、不安な気持ちを緩和できるために安定を求めることがあります。
成功するための安全策みたいなものは確かに存在するけれど、でも何かそういったテンプレートに乗るのも面白くないし、自分らしくありません。
日本で会社員として実力を付けていくのはその安全策のひとつでしょう。大きな会社にいれば安定もしているし、給料も多い。
僕はありがたいことに日本の大企業で働いた経験も、外資系の大企業で働いた経験もあります。そういった環境がいかに恵まれて、いかに安定しているかを知っています。
大企業では余計なことで悩まなくていいため、仕事ときちんと向き合える環境がありました。この環境で社会的成功を掴むのは決して難しいことではないと思いました。
でも、僕はその恵まれた環境を投げ出しました。
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大企業だっていつその安定が崩壊するかわかりません。
僕は会社員時代、しばしば最悪のことを想像していました。自社の商品が陳腐化して売れなくなったことや、不景気になって大規模なリストラが起きたことなど。
そのXデーが来るまでにいかに難を逃れるか、といったことをよく考えていました。
実際に、会社を辞めたときもそのようなことが頭にありました。安定という神話にしがみついている状態が自分の中で許せなかったのです。
何がしたい、という訳ではありませんでした。でも自分の中で「このままじゃだめだ」という直感が働き、その直感のままに動いてきました。
とはいえ、実際に会社員という枠組みが外れると、自分の身ひとつで生きていかなければなりません。
その責任感で日々押しつぶされそうになります。考えれば考えるほどつらくなっていきます。
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ジョージアに来てからは仕事のことをよく考えています。
いろんな人からいろんな話を聞くたびに、世の中にはいろんな方法でお金を稼げることを知りました。
人はみな何かしらのスキルを持っていて、それが必ず人のためになります。だから自分にどういった価値があるかをもっと突き詰めていく必要があると思いました。
160日以上書き続けているこのnoteも、もしかしたら誰かのためになっているのでしょう。そう考えると自分の価値って案外身近なものなのかもしれません。
悩んでネガティブになるのではなく、考えてポジティブになっていく方向にシフトしていきたいと思っています。そのためにまずは小さな気づきを大切にし、自分の気持ちに正直になるのが良いのでしょう。
昨日の夜、バトゥミの海岸で薄暮の空をしばらく眺めていました。辺りが暗くなっていく中で、将来のことをいろいろと考えました。
不安定な状況で生きていくのはつらいけれど、安定の中で生きていくよりもずっと面白いな、と思いました。
どこで何をしても良い無限の選択肢がある中で、自分らしく生きていける。
この状況をもっとポジティブに捉えようと思いました。
何でもできるしどこにでも行ける。まだまだ自分探しの旅は終わりそうにないけれど、自分のペースで生きていきます。
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サムネイルの撮影場所はバトゥミ・ブルバード(バトゥミ)