多様性の科学を読んで
こんにちは!note始めてから早くも2年。数記事書いて放置していましたが、
記憶の定着や自分の考えをまとめるために、読んだ本をアウトプットします!
9.11アメリカ同時多発テロが防げなかった理由は多様性の欠如!?
約3,000人が犠牲となったアルカイダによる同時多発テロ。事前にテロの計画を予見し、防ぐことはできなかったのか?CIAが事後分析し、要因の一つは多様性が欠如していたからだという結論を導き出した。
当時のCIAの所属メンバーは、中流階級出身、白人、男性、プロテスタント、そしてアメリカ人だった。もちろん皆アイビーリーグ出身で優秀である。彼らにとって、ビンラディンの風貌や、公式声明、洞窟で撮影されたビデオなどは、時代錯誤に写った。アルカイダは取るに足らない存在だと。
だが、大勢のイスラム教徒はそうではなかった。イスラム教のシンボルを巧みに使うビンラディンは預言者のようであり、過激派をテロに駆り立てるには十分だった。
多様性と能力は別次元
4×100mリレーの試合であれば、ウサイン・ボルトが4人いれば勝てる。
だが、刻々と状況や価値が変わるVUCA時代、大事な決定を下すためには
まずは様々な方法を検討しなければいけない。そのためには様々意見が出せるチームでないといけない。
エコーチェンバー現象の恐ろしさ
本書ではKKKについて取り上げている。彼らは決して黒人やヒスパニック系を攻撃的なわけでは無い。黒人は知能が低いから白人が管理しなければいけないと思い込んでおり、白人は移民たちによって職を奪われていると思っている。
同じ能力の黒人より、白人が昇進するほうが多い、黒人の代議員は少ないなどの情報は陰謀論であり、白人こそ差別されていると本気で思っている。
エコーチェンバー現象の恐ろしいところは、カルト集団のように情報操作をされているわけではなく、情報は入ってきているが、自分たちに都合の悪い情報はデタラメだと思い込んでしまうところにある。
類は友を呼ぶというように、自分と同じ趣味嗜好を持ち、同じように考える人達と一緒にいると居心地が良い。好きな音楽について語り合うならそれでも良いが、政治、ビジネスであれば様々な意見を客観的に聞く必要がある。
これからの時代、色々な意見を咀嚼し、最適解を導き出す能力が大切ですね!