【完全には不胎化されない介入】どのような目的を持って"介入政策"という手段を駆使するのか?🌟論文要約 No.5 2023/11/01
卒業論文にこだわりたい💛
私もいよいよ卒業論文の執筆に
取りかかる時期がやって参りました👍
何事もアウトプット前提のインプットが
大事であると、noteで毎日発信してきました
これは、どのような内容で
あっても当てはまります👍
論文を一概に読んでも
記憶に残っていなかったり
大切な観点を忘れてしまっていたりしたら
卒業論文の進捗は滞ってしまうと思います
だからこそ、この「note」をフル活用して
卒業論文を1%でも
完成に向けて進めていきたいと思います
収益化をすることはなく、先行研究などのコンテンツを正しく引用し、適切な発信ができるように努めます📝
私の卒論執筆への軌跡を
どうぞ最後までご愛読ください📖
今回の要約する先行研究🔥
今回、読み進めていく論文は
こちらになります📚
The great intervention and massive money injection: The Japanese experience 2003–2004
Tsutomu Watanabe, Tomoyoshi Yabu
先行研究の概要(Abstract)📑
2003年の初めから2004年の春にかけて、日本の金融当局は Taylor (2006)が「大介入“Great Intervention”」と名付けた大規模な円売り・ドル買いオペを実施しました
本稿では、この「大介入“Great Intervention”」と、当時日本銀行が進めていた量的緩和政策との関係を考察します
まず、円売り介入によって市場に供給された円資金の約40%が、日銀の金融調節によって相殺されず、しばらく市場に留まったことが判明したのです
これは、ほぼ100%が直ちに相殺された前期とは対照的です
第二に、介入と他の政府支払いを比較すると、資金が相殺される範囲は介入の場合の方がはるかに小さく、これは日銀が介入と他の政府支払いを区別し、異なる対応をしたことを示唆しています
これら2つの調査結果は、日銀が市中銀行当座預金残高を高水準に維持するという政策目標を達成するために、意図的に円売り介入を不胎化しなかった可能性を示しています
最後に、不胎化された介入は不胎化された介入よりも円ドルレートに大きな影響を与えたことがわかり、経済が流動性の罠に陥っている場合でも、介入が不胎化されているかどうかが重要であることを示唆しています
先行研究の総括(Conclusion)🌟
結論
本稿では、為替介入と日本銀行当座預金残高に関する日々のデータを用いて、2003年1月から2004年3月までの期間における為替介入と金融政策との関係を考察しました
その結果は、次のように要約できます
まず、円売り為替介入を通じて市場に供給された資金の約60%は日銀の金融調節によって相殺(つまり不胎化)されたが、残りの40%は相殺されなかったのです
さらには、相殺されなかった資金はしばらく市場に滞留しました
この結果は、為替介入資金の100%が相殺されたこの期間以前の状況とは対照的であり、2003年1月から2004年3月にかけて介入が不胎化されなかった程度がかなり大きかったことを示しています
第二に、為替介入により供給された円資金と、他の政府支出(年金等)により供給された円資金を比較すると、為替介入の方が市場に資金が滞留する範囲が大きく、その期間も長いことが分かりました
これは、日銀が金融操作において為替介入とその他の政府支払いを区別していたことを示唆している
第三に、この期間中、不胎化された円売り介入よりも不胎化されていない円売り介入の方が為替レートに大きな影響を及ぼしたことは、経済が流動性の罠に陥っている場合であっても、介入が不胎化されたものかどうかが重要であることを示しています
この結果は、市場参加者が円売り介入が完全には不胎化されていないという観測に基づいて、将来のマネーサプライに関する予想を更新したことを示唆しているのです
本日の解説は、ここまでとします
11月に入り、卒論に充てる時間も増やしていきたいと思います
読み終えた先行研究📚
『日本の為替介入の分析』
伊藤隆敏・著
経済研究 Vol.54 No.2 Apr. 2003
『Effects of the Bank of Japan’s intervention on yen/dollar exchange rate volatility』21 November 2004
Toshiaki Watanabe (a), Kimie Harada (b)
『The Effects of Japanese Foreign Exchange Intervention: GARCH Estimation and Change Point Detection』
Eric Hillebrand Gunther Schnabl Discussion
Paper No.6 October 2003
Foreign exchange intervention and monetary policy in Japan, 2003–04
Rasmus Fatum, Michael M. Hutchison
Published online: 5 November 2005
FRBSF ECONOMIC LETTER
Japanese Foreign Exchange Intervention
Number 2003-36, December 12, 2003
Author/Editor:Jaromir Benes ; Andrew Berg ; Rafael A Portillo ; David Vávra
Publication Date: January 14, 2013
Official Japanese Intervention in the JPY/USD Exchange Rate Market: Is It Effective and Through Which Channel Does It Work?
Rasmus Fatum*
IMES Discussion Paper Series
2009-E-12 March 2009
私の研究テーマについて🔖
私は「為替介入の実証分析」をテーマに
卒業論文を執筆しようと考えています📝
日本経済を考えたときに、為替レートによって
貿易取引や経常収支が変化したり
株や証券、債権といった金融資産の収益率が
変化したりと日本経済と為替レートとは
切っても切れない縁があるのです💝
(円💴だけに・・・)
経済ショックによって
為替レートが変化すると
その影響は私たちの生活に大きく影響します
だからこそ、為替レートの安定性を
担保するような為替介入はマクロ経済政策に
おいても非常に重要な意義を持っていると
推測しています
決して学部生が楽して執筆できる
簡単なテーマを選択しているわけでは無いと信じています
ただ、この卒業論文をやり切ることが
私の学生生活の集大成となることは事実なので
最後までコツコツと取り組んで参ります🔥
本日の解説は、以上とします📝
今後も経済学理論集ならびに
社会課題に対する経済学的視点による説明など
有意義な内容を発信できるように
努めてまいりますので
今後とも宜しくお願いします🥺
マガジンのご紹介🔔
こちらのマガジンにて
卒業論文執筆への軌跡
エッセンシャル経済学理論集、ならびに
【国際経済学🌏】の基礎理論をまとめています
今後、さらにコンテンツを拡充できるように努めて参りますので何卒よろしくお願い申し上げます📚
最後までご愛読いただき誠に有難うございました!
あくまで、私の見解や思ったことを
まとめさせていただいてますが
その点に関しまして、ご了承ください🙏
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