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【代理変数を用いた分析📊】『Japanese Foreign Exchange Interventions, 1971-2018:Estimating a Reaction Function Using the Best Proxy』:先行研究解説 No.4💛2023/10/11


Introduction:卒業論文は早めに仕上げたい💛

私もいよいよ卒業論文の執筆に
取りかかる時期がやって参りました👍

何事もアウトプット前提のインプットが
大事であると、noteで毎日発信してきました

これは、どのような内容で
あっても当てはまります👍

論文を一概に読んでも
記憶に残っていなかったり
大切な観点を忘れてしまっていたりしたら
卒業論文の進捗は滞ってしまうと思います

だからこそ、この「note」をフル活用して
卒業論文を1%でも
完成に向けて進めていきたいと思います

私の卒論執筆への軌跡を
どうぞご愛読ください📖

今回の参考文献🔥

今回、読み進めていく論文は
こちらのURLになります👍

『Japanese Foreign Exchange Interventions, 1971-2018: Estimating a Reaction Function Using the Best Proxy』

Takatoshi Ito(a), Tomoyoshi Yabu(b)

(a) School of International and Public Affairs, Columbia University, and GRIPS, Tokyo
(b) Department of Business and Commerce, Keio University

読み終えた先行研究📚

『日本の為替介入の分析』 伊藤隆敏・著
経済研究 Vol.54 No.2 Apr. 2003

『Effects of the Bank of Japan’s intervention on yen/dollar exchange rate volatility』21 November 2004

Toshiaki Watanabe (a), Kimie Harada
(b)

『The Effects of Japanese Foreign Exchange Intervention: GARCH Estimation and Change Point Detection』

Eric Hillebrand Gunther Schnabl Discussion
Paper No.6 October 2003

Japanese Foreign Exchange Interventions, 1971-2018: Estimating a Reaction Function Using the Best Proxy 

December 12, 2019
Takatoshi Ito(a), Tomoyoshi Yabu(b)

(a) School of International and Public Affairs, Columbia University, and GRIPS, Tokyo
(b) Department of Business and Commerce, Keio University

前回のお復習い📝

2. Literature

今回の投稿も引き続き、先行研究でまとめられている文献の蓄積についてアウトプットしていきたいと思います

However, a proxy that has been considered to be more accurate is data from the Bank of Japan titled “Treasury Funds and Others/Foreign Exchange” (hereafter, “BOJ FE”).
Quirk (1977) was one of the earliest papers to argue that the “BOJ FE” was a better proxy than “Change in Reserve.” He also argued that the monetary authorities followed a lean-against-the-wind policy and that there was no “target” for the exchange rate in the 1970s.

Meanwhile, Hutchison(1984) and Watanabe(1992) both used “BOJ FE.” Hutchison (1984) found that the monetary authorities adopted a lean-against-the-wind policy but were biased against yen appreciation in the 1970s.
Watanabe (1992) concluded that before April 1980, the monetary authorities adopted a lean-against-the wind policy, whereas after April 1980, they began to try to achieve target levels of exchange rates.

先行研究より

ただし、より正確であると考えられている代理変数(Proxy)は日本銀行の「国庫資金等・外国為替」(以下「日銀FE」)のデータです📝
Quirk (1977) は、「日銀 FE」が「準備金の変動」よりも優れた代理であると主張した最初の論文の 1 つです

同氏はまた、金融当局は風に逆らう政策(a lean-against-the-wind policy)をとっており、1970年代には為替レートの「目標」は存在しなかったと主張していました

一方、Hutchison(1984年)と渡辺(1992年)はともに「日銀 FE」を使用していました

また、Hutchison(1984)は、金融当局が風に逆らう政策(a lean-against-the-wind-policy)を採用していたが、1970年代には円高に対してバイアスを持っていたことを発見したのです

渡辺 (1992) は、金融当局は1980年4 月以前は風に逆らう政策を採していたが、1980年4月以降は為替レートの目標水準を達成しようとし始めたと結論付けています

Another proxy similar to “BOJ FE” is the Ministry of Finance statistics contained in the fiscal account “Receipts and Payments of the Treasury Funds; Foreign Exchange Equalization Fund” (hereafter, “MOF FEEF”).
The difference between the “BOJ EF” and the “MOF FEEF” is that the latter include transactions related to issuance and redemption of government securities for the IMF quota.

When an adjustment is made to the account by subtracting the balance of “Issuance and Redemption of Financial Bills in the Financial Market” (hereafter, “Adjusted MOF FEEF”), then it is believed to be much more representative of actual interventions. Both Suda (1999) and Nakada (1998) used “Adjusted MOF FEEF.”

Suda (1999) pointed out a structural problem with the foreign exchange special account where profits were transferred to the general account while unrealized losses were carried over, whereas Nakada (1998) constructed a neural network model in order to forecast interventions.

先行研究より

「日銀 FE」に似たもう1つの代理指標(Proxy)は、財政勘定「国庫資金の受入および支払」に含まれる財務省の統計になります

「外国為替平準化基金」(以下「財務省手数料」)として表記します
「日銀EF」と「財務省手数料」の違いは、後者(財務省手数料)にはIMF枠のための国債の発行および償還に関連する取引が含まれることになります

「金融市場における金融手形の発行と償還」(以下、「調整された財務省手数料」)の残高を差し引くことによって口座に調整が行われる場合、それは実際の介入をよりよく表すと考えられます

須田(1999)と中田(1998)は両方とも「調整された MOF FEEF」を使用しました

須田(1999)は、一般会計への利益移転と含み損の繰越という外為特別会計の構造的問題を指摘し、中田(1998)は、介入を予測するためのニューラルネットワークモデル(a neural network model)を構築しました

At the time these proxies were proposed and adopted by the various authors mentioned above, actual intervention data had not yet been disclosed.

After the actual intervention data disclosure, an academic interest in proxies was lost. However, actual intervention data have only been disclosed for the period after April 1991.

Proxies are still needed for research and analysis of interventions that took place before April 1991.
Since we have actual intervention data, we can test the proxies against the official data using a “test sample period” where both proxies and actual interventions are available.

In fact, Ito and Yabu (2017) conducted such a test and identified the best proxy for actual interventions.

先行研究より

これらの代理変数(Proxy)が、上記に紹介したさまざまな著者によって提案されています
しかしこのような代理変数が採用された時点では、実際の介入データはまだ公開されていませんでした

実際の介入データの公開後、代理変数に対する学術的な関心は失われました

しかし、実際の介入データは、1991年4月以降の期間についてのみ開示されています

1991年4月より前に行われた介入の調査と分析には、依然として代理変数(Proxies)が必要です

実際の介入データがあるため、代理変数と実際の介入の両方が利用可能な「テストサンプル期間」を設定し、公式データに対して代理変数を用いることでテストできます

実際、Ito and Yabu(2017)はそのようなテストを実施し、実際の介入に最適な代理変数を特定しました👏

本日の解説は、ここまでとします
このような歴史や先行研究をしっかり理解した上で、卒業論文執筆に取り組んでいきたいです

今回、私が卒業論文執筆において取り上げる
24年ぶりの「円安是正」介入は本当にレアな経済政策
ということを再認識できたような気がします💖

私の研究テーマについて🔖

私は「為替介入の実証分析」をテーマに
卒業論文を執筆しようと考えています📝

日本経済を考えたときに、為替レートによって
貿易取引や経常収支が変化したり
株や証券、債権といった金融資産の収益率が
変化したりと日本経済と為替レートとは
切っても切れない縁があるのです💝
(円💴だけに・・・)

経済ショックによって
為替レートが変化すると
その影響は私たちの生活に大きく影響します

だからこそ、為替レートの安定性を
担保するような為替介入はマクロ経済政策に
おいても非常に重要な意義を持っていると
推測しています

決して学部生が楽して執筆できる
簡単なテーマを選択しているわけでは無いと信じています

ただ、この卒業論文をやり切ることが
私の学生生活の集大成となることは事実なので
最後までコツコツと取り組んで参ります🔥

本日の解説は、以上とします📝

今後も経済学理論集ならびに
社会課題に対する経済学的視点による説明など
有意義な内容を発信できるように
努めてまいりますので
今後とも宜しくお願いします🥺

マガジンのご紹介🔔

こちらのマガジンにて
卒業論文執筆への軌跡
エッセンシャル経済学理論集、ならびに
【国際経済学🌏】の基礎理論をまとめています

今後、さらにコンテンツを拡充できるように努めて参りますので何卒よろしくお願い申し上げます📚

最後までご愛読いただき誠に有難うございました!

あくまで、私の見解や思ったことを
まとめさせていただいてますが
その点に関しまして、ご了承ください🙏

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