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目的とは何か


目的とは「思考の出発点」であり「ゴール」である。目的を常に意識し、業務遂行の意味を問い続けます。




1. 事業会社の目的

弊社の場合

日々、抽象と具体を行き来しています。現在の思考は、そのグラデーションの中のどこにあるのか。思考の位置を理解します。

A:目的(理想)
事業会社の活動目的はMVVです。ビジョン・ミッションの実現のため、この会社で働いています。弊社はタグラインも策定しました。壮大で抽象度の高いMVVを、より身近に感じられるものです。

B:目的(現実)
Aを実現するために向き合うべき「現実」があると考えます。それは、自社が持続するための売上目標であり、顧客の課題解決、社会課題の解決など。そのために必要な行動は何か。少し具体として思い描きます。

C:優先度
事業状況を把握しながら業務優先度を決めます。以前の記事でも書きましたが、常に複数の重要業務が溢れているなかで、やること/やらないことを決める必要があります。なぜなら、時間とリソースは有限だからです。

D:手段
顧客へ価値を提供するため、あらゆる部署がプロジェクトを動かし協業しています。その全てが「手段」です。目的はA・Bであるため、手段は問わないのです。それが他部署と連携すべき理由でもあります。


2. デザイナーが気を付けたい事

視野を狭めない

デザイナーは当然デザインが好きです。デザインすることに対し大きな興味があります。それはとても良いことです。しかし、視野を狭めないよう「目的に意識を向けたい」と考えます。

デザイナーの前に、いち社員である。目的はビジョン実現。これをまず心に刻みます。常に、目の前の業務を遂行する目的を問い「行動の自由度(手段が複数ある状態)」を担保します。

事業のために今何が必要か。その思考でデザイン以外の領域にも越境していく。結果、必ずデザイナーとして成長するでしょう。


3. 業務完遂ではなく、能力向上

具体の業務を抽象化する

デザイン領域のさらに具体にフォーカスしてみます。デザイナーは具体の業務として、幾つかのプロジェクトを推進していますが、それらが目的化しないよう注意すべきです。

業務完遂という目標は、目的ではありません。業務を抽象化した「能力」を体得したいのではないでしょうか。体得した能力は、新たな別案件にも応用可能なものであるべきです。

組織の目的はMVV。個人の目的は能力向上。「組織の目的」と「個人の目的」が交わる部分。そこが、力を発揮すべき領域です。


4. 幸せな人生

人生の目的は何か

ここまでは現在所属する組織における目的でした。そこからさらに抽象化すると、最終目的は「幸せな人生を歩む」になると思います。組織内の活動は、人生の一部に過ぎません。

『冒険する組織のつくりかた』にもありますが、組織の中に個人の人生が内包されていたのが過去、個人の人生の一部として組織活動があるのが現在。よって、転職や独立は「幸せな人生」を目的とした手段の一つです。

私はマネージャーとして、「組織の未来」だけではなく「個人の未来」も一人ひとりに考えてほしいと願っています。その円が重なっているかどうか。それは、とても重要なのです。


まとめ

誰を喜ばせたいのか

目的とは「思考の出発点」であり「ゴール」である。目的から思考すると、手段の選択肢が広がる。具体の業務を実行しながら、目的を常に頭に思い描く。そのような話を書き留めました。

最後に別の図解を用いて再度説明すると、企業活動の目的とは「顧客は何をされたら嬉しいか」を考え続けることだと思います。「我々は誰を喜ばせたいのだろう」という1点を、日々業務の中で問い続けます。

「自分のできること」から考えるのではなく、「顧客がしてほしいこと」から考える。それが目的であり、思考の出発点です。




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