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#小説

【村上春樹】初期作品はドッペルゲンガー小説である。また本について語りました#5

【村上春樹】初期作品はドッペルゲンガー小説である。また本について語りました#5

 気が向いた時に、サンキチ君という友達とやっている、「本について語るシリーズ」

 今回は、「鼠三部作」と呼ばれている村上春樹の初期作品『風の歌を聴け』、『1973年のピンボール 』、『羊をめぐる冒険』についてまとめて語りました。

 これら作品について、「ぱっと見て分かる全体像」を提供するのが、この記事の目的です。ひとことで言い切れば、「人格の分離と再統合を経て、人が成熟する物語」です。それを無

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また本について語りました。#3『1973年のピンボール』【村上春樹】

また本について語りました。#3『1973年のピンボール』【村上春樹】

 サンキチ(仮名)と始めてみた本について語る、という動画。飽きっぽい性格の私にしては、案外続いております。やはり、誰かと一緒に何かをすると、一人でするよりは長続きしやすくなるものなのかもしれません。

 今回、選んだのは村上春樹著の『1973年のピンボール』です。

 他の村上春樹作品に比べ、この作品を読んだことのある人は少ないのかもしれません。というのも、書店で見かけることがあまりない作品だから

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また本について語りました。#2『コンビニ人間』【村田沙耶香】

また本について語りました。#2『コンビニ人間』【村田沙耶香】

 『コンビニ人間』という小説は、個人的には「好き」という小説ではありませんが、あれこれと考えさせてくれる「興味深い」小説だと思います。

 その小説について、動画の中で好き勝手に語ってみました。時間的な(あるいは面的な)制約を全て外して語ってみたところ、一時間近い分量になってしまいました。やはり、書くのと比べて話すのは苦手です。どうしても話が分散します。

 そんな動画ではありますが、もしよろしけ

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村上春樹[風の歌を聴け]はこう読むべし!:「鼠」と「僕」は同一人物ですよーーー!!!(新説or珍説)

村上春樹[風の歌を聴け]はこう読むべし!:「鼠」と「僕」は同一人物ですよーーー!!!(新説or珍説)

「こう読むべし!」なんて書いちゃいましたが、「べし」の意味は多様です。「当然」かもしれないし、「可能」かもしれないし、「命令」なのかもしれません、なーんて書いて、まずは逃げておきます(ごめんなさい)。

 最近、手書きで文章を書くというマイブームが訪れていたので、noteからしばし遠ざかっていました。しかし、「これはいかん!!」という出来事に遭遇したので、再び舞い戻って参りました。(こういう時、自

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