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学術記事

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2021年8月の記事一覧

最近の哲学が胡散臭くなっていると感じて

最近の哲学が胡散臭くなっていると感じて

ふと、マルクス・ガブリエルやカンタン・メイヤスーなどの現代哲学者の論文を読んでいると、どうも最近の哲学はどこかパッとしないなと感じている。

確かに、古代〜近代哲学は、大きく学問の礎を作ったと言っても過言ではない。ここでは、詳細に哲学者の思想の話はしないが、古代ではプラトンのイデア論、中世になるとトマスアクイナスの神の存在証明、近代になると、「我思うゆえに我あり」で有名なデカルトの独我論。さらにカ

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子供と大人を区別すること

子供と大人を区別すること

最近、教育学の勉強をしていると、どこからが子供でどこからが大人なのかということを考える時があります。社会に出て、社会人になったら大人、20歳を過ぎるまでは子供、お酒が美味しいと感じるようになったら大人など、その線引きは久しく曖昧になっています。

「まだ、子供だから」と言われるのは意外と4歳ぐらいまでで、それ以降はもうお兄ちゃんなのだからしっかりしなさい、などと親から言われる。そう考えると、意外と

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現代社会における宗教について

現代社会における宗教について

近頃、私の最寄りの駅で宗教の勧誘がとても増えているなあと感じました。当然こういうご時世なのだから、まあ、宗教に縋る人も出てくるわけだし、別にその人を否定するつもりはありません。

ただ、宗教って今の社会でどういう役割を果たしているのだろうかということをもう一度考えてみようとふと、思いました。

太古の昔からあると言われている宗教と言われるものですが、この大変な現代社会に生きる我々にとって、宗教って

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デジタル民主主義の未来

デジタル民主主義の未来

とても刺激的というか、興味深い対話だった。それは、オードリータンのデジタル民主主義についての話だ。そもそも、デジタルと民主主義を混合させるということは、長年議論されているものではある。しかし、このオードリータンが議論の的にしてるものとしては、「人間がデジタルを操るのか、それともデジタルが人間を操るのか」という人間とデジタルの共存に関する部分だ。

もともとオードリータンは台湾のデジタル改革の先駆者

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