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大菩薩嶺へ挑戦
登山をするには、いくつかの条件がある
・1日予定を空けなければならない
・現地の天気が良くなければならない
・体調を整えなければならない
・朝早く起きなければならない
これらの条件が揃わないと
山を登ることは難しくなってくる
✳︎
目覚ましのアラームを4時に設定
眠い。とてつもなく眠い。起きたくない
休みの日に早く起きる意味がわからない
自分にとって休日の眠気との闘いが
登山への最も困難な挑戦かもしれない
眠い目で現地の天気予報を確認する
快晴の太陽のマークが画面に映る
残念ながら山へ登る条件が揃ってしまった…
気合いで起きる。バナナを食べ
ダラダラと準備をして出発する
車を走らせ高速道路のETCを通過する
しばらく走ると高い建物が徐々に減っていき
山の緑が視界一面に広がっていく
その光景に登山へのスイッチが入る
車内のボリュームを上げ
お気に入りの音楽で気分を高める
登山へ向かう道中のこの時間が割と好きです
そして到着。
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今回は山梨県にある大菩薩嶺へ挑戦
朝早く到着したのに
すでに登山口は人で賑わっていた
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初めての2000M越えの山への挑戦
一体どんな景色が見られるのか
体力や精神力にどんな影響が出るのか
そもそも登頂できるのか
それらを体感するため、この山を選択した
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序盤は平坦な道のりでスムーズに進めた
月並みですが空気が澄んでいて心地良いと感じ
新築の家のような木の優しい匂いに心が弾んだ
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木漏れ日の真っ直ぐな光
木の香りのする風、鳥の優しい鳴き声に
眠っていた細胞が和らいだ
こんな風な感覚を味わえるのも
山登りの魅力の1つでもあると思う
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空の青と木の緑の色彩は心を豊かにしてくれる
ひとりで自然の中に身を置くと
日常の煩わしい事が小さく感じられ
もっと人に親切にして平穏に生きたいと思える
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この日、道中で生まれて初の感覚を味わえた
それは「苔(コケ)」が美しいと思えたことです
今までは苔は苔でしかなかったけど
木に寄り添うように咲く苔は
女性のように柔らかく美しい生命力を感じた
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しかし、中盤辺りから山登りの厳しさを知る
今回の山は登れば登るほど
足場が悪くなり勾配がキツくなっていった
体力も精神力も削られていき
心の余裕はどこかへ去ってしまった
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これまでの経験から
登山はエネルギーが減ってからが
本当の勝負だと学んできた
ここからは精神力で登るしかない
この精神力というパワーは
人間にとって重要な能力だと思う
本当に苦しい時や余裕がない時に
その人間の本性が出てくるものだと思う
自分自身の精神力を鍛えるために
歯を食いしばって気合いで前進した
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一歩一歩、踏み出せば目的地へ近づくもので
後ろを振り返ると絶景が広がっていた
こんなにも登ってきたんだと驚いてしまった
その綺麗な景色が背中を押してくれ
渾身のラストスパートをかけた
そして到着。
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2057メートルを登頂
いつも思いますが山頂へ到着すると
それまでの苦しみが嘘みたいに消え去り
全てが最高の思い出に変換されてしまう
登山にはそんな不思議な魅力がある
初の2000M越えで感じたことは
やはり登山はキツいということです
疲れ果て何度も心が折れそうになりました
しかし満足感や達成感や景色や空気は
抜群に心地良く魂が高揚した
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初の綺麗な雲海も見ることができました
そして目標の富士山も顔を出していた
ここらか見ても富士山は大きく壮大に感じた
果たしてこの日本一高い山へ登れるのだろうか
山頂ではそんな事を思いながら
長めに休憩して、ゆっくり下山しました
✳︎
そして苦しい登山の後の楽しみは
もちろん!温泉ですね♪
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大浴場の湯船に浮かびながら天井を見上げる
あぁ幸せだ〜❤︎
登山をしていて、この瞬間が1番好きです
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そして温泉の後のご飯は
いつもの3倍、食べ物が美味しく感じられる
あぁ幸せだ〜❤︎
登山をしていて、この瞬間が2番目に好きです
✳︎
今回も充実した登山になりました
富士登山までのチャレンジ登山ですが
《高尾山〜日の出山〜陣馬山〜大山〜大菩薩嶺》
これまで5つ目の山を登ってきました
何となくですが登山の厳しさや楽しさを
生身で感じる事ができてます
富士山へのチャレンジは
不安と楽しみが入り混じった心境ですが
この感じが割と好きだったりしてます
【後記】
なぜかいつも山頂で
写真を撮ってほしいと頼まれる
写真を撮るのは別にいいのですが
「はい!チーズ!」と言うのが
とても恥ずかしくて困ってしまう
なので、何も言わずボタンを押すことになる
そうすると
(あっ…もう撮ってたんですね…)
みたいな変な空気に必ずなってしまう
モヤモヤした気持ちで下山しながら
「はい!チーズ!」を
日本の文化に浸透させた奴は
誰なんだろうと思ってしまう
そして「はい!チーズ!」以外に
何か最善の掛け声はないのだろうかと考える
その答えは未だに見つかっていない
なので次回の登山までには
「はい!チーズ!」の練習をした方が
いいのではないだろうかと思ってます
それではまたCiao!