投稿作品「傘をさす」・「12月になると」に対し、朝日新聞HPの『あさひのてらす詩のてらす』[11月分の投稿作品]より、講評を頂けましたので、お知らせ。
朝日出版社ウェブマガジン
あさひてらすの詩のてらす | あさひてらす (asahipress.com)
第56回 2024.11.30
爽籟に揺れる11篇の詩(24年11月)
第56回 2024.11.30
「傘をさす」 (2024-10-24投稿の詩) https://note.com/kem_kusabue/n/n28cdbbf39edb
「傘をさす」 草笛螢夢作
小さいこどもの足元が歩き易い様
とっさに 傘を差す
初めてのひとり暮らしで
どしゃ降りに合った人に
そっと 傘を差す
狐の嫁入りで
折角の服が濡れないよう
ゆっくりと 傘を差す
心が傷ついていると感じた時
そっと 傘を差す
雨降りの予報が無かった二人の仲に
そっと 傘を差す
【講評のコメント】1作目
千石英世[先生]より
こころのやさしさが、どういうものか、ゆっくり理解がいくような作になっていると感じます。3連目がとても具体的で全体を美しくしていると感じました。たんたんとした言語表現をいっきに詩にしていく力になっていると。詩、イコール世界を広げるではないでしょうか。一点、漢字と仮名の配分を気にすると何かちがってくるかなと、そんな気がします。余計なことですが。
平石貴樹[先生]より
しだいに抽象化していく流れがいいですね。
渡辺信二[先生]より
傘の差し方で5連が構成されていて、面白い。
「とっさに」1回、「ゆっくりと」1回、「そっと」3回だと、「そっと」が多いか。
全体、あるプロットが隠れていたりすると、さらに面白いかも。
第56回 2024.11.30
「12月になると」 (2024-10-24投稿の詩) https://note.com/kem_kusabue/n/n6ea1bb00a0f2
「12月になると」 草笛螢夢作
12月になると気忙しく
大黒様の着ぐるみを着た先生が
そりを引いて
初売りの福袋を積んで
走って行って
慌てて後を追う
サンタクロースが走る夢を見る
クリスマスケーキを
注文したはずなのに
ビニールハウスから慌てて飛び出した
春に成熟するはずの
イチゴケーキが入った
おせちが届いたという
ニュースが流れたニュースを
次の日の夢にも出た
そして何故か道の端に
メリークリスマス&
ハッピーニューイヤーのカードが
誰に出すはずだったかは判らないが
道ばたに落ちていたのを
誰かが拾い、交番に届けた夢を見た
【講評のコメント】2作目
千石英世[先生]より
うれしくなるような内容を包み込んだ作です。生きるよろこび! 世界はすてたものでもない、と。この作が、なにか、だれかへのプレゼントですと、おもいます。そんなすばらしさ、です。あくまで夢なのだが。でもそれがどうした! です。夢でもいいではないか。夢の中のプレゼント、あなたにあげます、です。
平石貴樹[先生]より
おもしろいです。
渡辺信二[先生]より
発想は面白い。面白いけど、三つの夢を生かしきれてない印象。
ちょっと文も長く、「が」の頻出(8ー10行)も気になる。
頂いた講評に対し、私が感じたこと
大変うれしい講評を頂けました。
「傘はさす」は皆様からのスキの反応が当時高く、これで投稿してみようと出した作品です。でも少し甘かった表現もあったんだと反省。あとで改定修正の校正をして改めて出してみたいと思います。
「12月になると」は、試してみたかったユーモアセンスの作品のつもりで挑戦の投稿でしたが、思っていたよりこちらの意図を理解してもらえたことに感謝です。ご指摘の個所を改善ししてより楽しく思わせたいと思います。
2作品同時に採用掲載して戴いた『あさひのてらす詩のてらす』の関係者の方に感謝しております。
今後もより精進してまいりたいと思います。
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