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訪日インバウンドトレンド|ゴールデンウィークの市場インサイト

皆様、こんにちは!日中インバウンドの架け橋-Kelvinのチャイナトレンドコラムです。

本日、直近5月ゴールデンウィークの市場インサイトをご紹介します。

全体統括

中国国家移民管理局の発表によりますと、中国人と外国人の出入国者数は合計846万6千人(延べ人数)で、昨年同期比35.1%を増加しており、5月3日は単独で出入国通関ピークを迎え、181万1千人に達しました。

また、今回中国本土からの出入国者は476.8万人(延べ人数)で、前年同期比38%増、香港・マカオ・台湾からの出入国者は291.9万人(延べ人数)で、前年同期比20.8%増、外国人出入国者は77.9万人(延べ人数)で、前年同期比98.7%増となりました。

GW期間中出入国者数

フライト便状況

【航班管家】の統計データによりますと、ゴールデンウィーク連休中に主な国際線では、韓国、日本、タイが上位3位にランクインし、韓国往復の1日平均フライト量の回復率は84.9%、シンガポール往復の回復率は99.4%、アラブ首長国連邦発着の往復便は2019年の同時期を上回り、日本往復の回復率は76.3%となっています。

中国から往復国際便の回復状況

さらに、ゴールデンウィーク期間中の出入国上位20路線の1日平均便数が2019年同期を上回ったのは11路線で、このうち上海=バンコク、昆明=バンコク、杭州=香港、成都=バンコクの1日平均便数は各路線とも2019年同期の1日平均便数の20%を上回りました。

そして、上海-東京(2019年対比110.6%、第1位)、上海-大阪(2019年対比95.8%、第5位)、北京-東京(2019年対比92.4%、第14位)、上海-名古屋(2019年対比98%、第15位)の4路線がTop20にランクインしました。

GW期間往復国際便数Top20及び19年対の回復率

OTAメディア発表

また、先日中国のOTA(オンライン・トラベル・エージェンシー英語表記の頭文字)各社から海外人気目的地のランキングもそれぞれ発表されています。

各OTAにおけるGW期間人気な海外目的地ランキング

各社はまちまちですが、今回5連休の中、有利な為替レート・東南アジア諸国(タイ・シンガポール・マレーシアなど)のビザ緩和などの優遇策によって、中短距離のアウトバウンド旅行が一番人気な目的地となっています。タイ・マレーシア・日本・シンガポール・韓国などが中国人旅行者に選ばれていました。

馬蜂窩(Mafengwo)

mafengwoの集計によりますと、今回のゴールデンウィーク期間中、日本が最も人気なアウトバウンド旅行目的地となり、人気な観光スポットもユニバーサル・スタジオ・ジャパン、東京ディズニーランド、富士山などが上位にランクインした。かつ、旅行者の需要として「買い物」「親子」「1日ツアー」などがよく検索されていたと。

GW期間人気なアウトバウンド旅行目的地(国)

最も人気な都市Top10は香港、シンガポール、澳門、東京、バンコク、大阪、バリ島、京都、クアラルンプール、ソウルなどがランクイン。

最も人気な観光スポットは香港ディズニーランド、尖沙咀、ザ・ピーク、ビクトリア・ハーバー、香港オーシャンパーク、ウォンコック、アイランド・リゾート等。香港で最も検索されているワードは、「一日ツアー」、「買い物」、「博物館」、「グルメ」と「親子」。

GW期間人気なアウトバウンド旅行目的地(都市)

人気度急増のTop10は名古屋、シドニー、メルボルン、バンクーバー、シンガポール、京都、大阪、マドリード、東京、アブダビがランクインしました。

名古屋はその豊かな歴史と独特の美しさで知られ、シドニーはその象徴的なオペラハウスと壮大なハーバービューで目を引き、メルボルンはそのアートシーンと活気あるストリートカルチャーで高く評価されています。

人気度急増な目的地(都市)Top20

ターゲティングオーディエンスのインサイト

また、旅行者属性のインサイトから見ると、家族旅行、友人や同級生との旅行がそれぞれ30%と28%を占めた。

一方、一人旅も増加傾向にあり、全体の24%を占め、前年同期比3%増
となりました。同時に、恋人&カップルの旅行も増加傾向、前年同期比5ポイント増の18%を占めています。

注目すべきは、GW連休期間で、中短距離旅行が第一選択となったことで、4割以上の旅行者が連休中に1~3日間、約3割の旅行者が4~6日間の旅行を選択している。

GWからのトレンド洞察

GWからのトレンドを分析してみると、自己運転ツアーはこの3週間で279%急増し、親子同伴旅行とグルメツアーはそれぞれ247%、209%に増加しました。

夏が近づくにつれ、より自由で柔軟性があり、旅行者がマイペースで目的地を探索できる自己運転ツアーは、特に若い旅行者にとって魅力的なものとなっています。

テーマ別の旅行スタイルでは、自己運転と親子同伴が依然として人気度が高い。 グルメツアーの人気が、特に若い旅行者の間で上昇し続けていることは注目され、彼らにとって流行りのソーシャルコミュニティの交流にも繋がっています。

さらに、先日JNTOが発表した「2023年訪日外国人消費動向調査」による対2019年のインサイトを比較してみると、

年齢層:30代ユーザーが減少傾向一方、40代以上の訪日層が増えている。
滞在日数:1週間以上滞在するかたが6割以上。
同伴者:一人旅を楽しむ層が3割以上。
訪日回数:新規客からだんだんリピート化になり始めている。

JNTO発表の『訪日外国人消費動向調査』による洞察

今年夏場から10月の国慶節に向けて、訪日インバウンドがかなり正念場となるため、そこの市場変化に対して、体制やインバウンド対策の調整が必要となります。ぜひ、売り上げを伸ばすために、うまく軌道修正しながら前向きに取り組んでいきましょう。

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