1986年、新潟県生まれ。 九州大学芸術工学部画像設計学科に在学中の2006年より自主映画の制作を始める。 2009年に大学を卒業し映像制作会社に就職し、TV-CM・web動画・ドラマ・映画等の制作に携わる。 2013年に映像制作会社を退社し、フリーランスの助監督として映画・ドラマ等に携わる。 2016年にTBS連ドラ・シナリオ大賞を受賞したこと、文化庁の映画監督育成事業「ndjc」に選出されたことをきっかけに、助監督業と並行して脚本・演出の仕事をスタート。 2023年より
脚本を書いていると「うねり」という言葉を聞くことがよくあります。 「ストーリーにうねりがない」とか「もっとうねりのある展開を……」とか。 「ドライヴ感」とかも似たような意味で使われてる気がします。 しかし、この「うねり」とか「ドライヴ感」ってすごく感覚的で、ニュアンスはなんとなく分かるんだけどちょっと掴みづらい。 それに「うねりを生む」ってどうすればいいのか、いまいち分からない。 今回はこの「うねり」について考えてみたいなと思います。 結論から言うと「うねりはログライン
シャリモナとは、「食感がシャリシャリしたモナカ」のことです。 僕はずっとこのシャリモナの情報を探しているのです。 順を追って話します。 山口県・山陽小野田市には、かつて「せめんだる」という銘菓がありました。 工業都市として発展した地域で、昔セメントを運ぶのに使われていた樽の形を模して作られた一口サイズの最中でした。 その形も特徴的なのですが、印象的だったのがその食感。 あんこの中にざらめが溶け残ったような感じで、シャリシャリとした独特の食感だったのです。 美味しい。唯
先日、脚本で参加させていただいた作品の撮影の打ち上げがありました。 撮影の打ち上げって、 長期間の撮影を一丸となって乗り越えてきたスタッフ・キャストの皆さんには苦楽をともにした連帯感があり、脚本を書き上げたあとは基本的にノータッチの脚本家としては若干居場所が見つけづらい感じだったりします。 (これまでは助監督として、現場の中心に近い位置で撮影に携わっていたので、そんなことをより強く感じます) そんな中でも、これまで助監督として別作品でご一緒してきた方々と、今回は脚本家とし
先に前置きしておくと、生成AIと脚本論を絡めて語ろうとしたら、思った以上に長くなりました…… 先に謝っておきます、すみません。 それではどうぞ! * 昨今AIが話題なのは言わずもがなですが、いよいよ動画分野の生成AIが本格的に実用レベルに迫ってきたなと思います。 open AIの「sora」(https://openai.com/index/sora/)とか、Luma AIの「Dream Machine」(https://lumalabs.ai/dream-machi
日テレ2024年7月期『私をもらって』 脚本担当しました! 7/5(金)深夜24:30スタートです。 原作はLINEマンガ連載の同名マンガ『私をもらって』(RoseBeanさん・One Punch Rabbitさん) 出演は前田公輝さん、久保田紗友さん他の皆さんです。 監督は池田千尋監督、常間地裕監督、倉橋龍介監督、三島有紀子監督 脚本は下田悠子さん、髙橋泉さん、本田周さんとともに書かせていただきました。 ラブ、コメディ、ファンタジー、サスペンス、(特にラブ)頑張り
喉が弱い子供でした。 小学校の2泊3日の修学旅行で、3日目は声がかすれて出ないくらい。 あれって何だったんだろう。ただはしゃぎ過ぎてただけだったのかな。 でも、母に「啓太は喉が弱いからねえ」と言われて、あー自分は喉が弱いんだなあと漠然と思っていました。 なので、高校に入って音楽部(バンド活動をやる、いわゆる軽音楽部)で初めてバンドを組む時、自分で歌う選択をせずギターだけ弾くことを選びました。中学校時代はアコースティックギター片手に、当時流行ってたゆずやら19やらの曲を毎日
先日書いた、脚本コンクールの後の失敗談が思ったより多くの方に読んでいただいて、驚きつつ嬉しかったです!(Xで話題に上げてくださった上杉さん、ありがとうございました) が、ここで「いろんな人に読んでもらえるものを書かなきゃ!」と身構えるとnoteが長続きしないので、今日もゆるく書いていきたいと思います。 脚本を書いていると、いろんな理由で凹むことが多いので、そんな時の元気の出し方です。 美味しいものを食べるとか、寝るとか、趣味とか旅行とか、そういうのは僕が言うまでもないので、
僕は2013年からフリーの助監督として仕事をしてきました。 助監督の仕事について簡単に書こうと思いましたが、ネットで検索するとすぐ出てきますね。 あと、そもそも制作現場で何が行われているか?については脚本家・映画監督の尾崎将也さんがnoteのマガジンでまとめてくださっています。 自分はやはり、現場に参加していたことのアドバンテージというのはあるなと思っていて、以下いくつか挙げていくと ・脚本に対してスタッフ・キャストがいかに準備を行い、撮影を進めていくかがわかる ・脚
#創作大賞2024 #オールカテゴリ部門
つづきです。 受賞後に何があったか受賞後には、受賞者とプロデューサー・ディレクターを繋ぐ仕組みがあり、そこからいくつかのチャンスに繋がっていきました。 (1)コンクール受賞者を対象とした勉強会に呼ばれる …テーマに沿った短編シナリオを書き、プロデューサーやディレクターの方に講評してもらう機会を何度かいただきました。そこでやりとりをした方々から(2)以下のようなチャンスをいただきました。 (2)連ドラの脚本に呼んでもらう → その頃参加していた助監督の仕事とスケジュールが
脚本を仕事にすることを目指す上で、すでにプロとして活躍している方、志望者向けのアドバイスを書いてくださっている方などたくさんの文章を読みました。 で、ふと思ったのですが、 「脚本コンクールで大きな賞を取ったけど、そこからの失敗談」みたいなものを書いてる人って、案外いないのでは・・・ 成功した人が語る成功のプロセスは読みたいと思うし、失敗したらわざわざ失敗したって書きたくないだろうしね。でも、失敗を振り返ることで自分に得るものもあると思うし、それを誰かに伝えることの意味もあ
振り返ってみれば子どもの頃から「お話を作る人」になりたいと思っていました。 自分のルーツについて聞かれた時はたいてい、金曜ロードショーでジブリ作品を見たこと(「天空の城ラピュタ」が特に今も好きです)を挙げますが、自分が「お話を作ること」を職業にしたいと考えるようになった大きな理由として「アウトプットの楽しさを知る機会があった」ということがあると思います。 その機会を生んでくれたのは、小学生時代に出会った2つのPCソフト。 「Microsoft 3Dムービーメーカー」と「R
昔、家を建てるように映画を作りたい、という文章を書きました。 今は主に脚本家として仕事をしていますが、今の感覚はもう少し違って、ショッピングモールを設計するのってこんな感覚じゃないかな、と思っています。 これは監督と脚本家という立場の違いかも知れないし、映画とドラマというメディアの性質の違いかも知れません。 映画にせよドラマにせよ、起承転結の構造があって観た人の心を動かそうとしている映像作品は、人の心を動かす機能を持った要素を組み合わせるようにして作られています。 その感
noteを始めようと思った理由の1つに、友人への羨ましい気持ちがあります。 先日、学生時代の2人の友人がそれぞれtwitterに投稿してたんです。 一人は大学卒業後もずっと自主映画を撮っている友人で、彼の投稿は最新作を世に出してからの2年間、新しい作品といかに向き合っているか、というnoteを書いた、という内容。 もう一人は大学卒業後いくつかの企業でキャリアを積んで起業して、一旦書くのをやめた小説をまた書くようになってそちらも入賞を果たして、起業家であり小説家であり、と
はじめまして。 目黒啓太と申します。 映画やドラマの脚本を書いています。 仕事歴はこちらにまとめました。 この場所で何をやりたいかというと、 仕事に関わることや日常にまつわることを書きたいのはもちろんなのですが・・・ いきなりなのですが、 僕は自分の感情を表に出すのがあまり得意じゃないみたいです。 感情というより、本音か。 たぶん生まれ育った環境がそうだったからだと思うのですが、 本音に蓋をして、滅私の精神でやり切る、みたいなことが美徳として大前提になっていて、 だから