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不登校と中学受験(47)

学校にもこんなすばらしい先生がいらっしゃる!

私は仕事柄、学校の先生にお会いすることが結構あるのですが、あまり先生方と個人的に連絡を取ることはありません。

特に私立の学校の先生とは、直接、お話しさせていただく方は数人だけなのです。


私立中学・高校の先生の中で、この先生になら、子どもを預けても大丈夫だと強く思える方が、これまでに2人いらっしゃいました。


お一人は、関西で高校野球で甲子園によく出てくる私立高校の当時、教頭先生でした。

この先生とは、当時、高校を再受験したいという子どもをお預かりしていたので、そのことでご相談におうかがいして以来のお付き合いになりました。

この子どものことは、また、ゆっくりとお話しさせていただくことにしますが、この教頭先生は、私がお預かりしていた子どもが、教頭先生の高校を受験し、合格して高校生活を送り、卒業するまで、ずっと見守ってくださっていました。

本当に自分が担任などしているはずもないのですが、教頭先生として、高3の時は校長先生になられていましたが、折に触れ、直接、お電話をくださり、この子どもの現在の様子をお教えくださっていたのです。

この子ども、Hくんは、高校に通い始めても、学期に1、2回くらい、顔を出してくれていました。

Hくんが来た時には、大まかな彼の様子はすでに教頭先生からご連絡をいただき、知っていました。

教頭先生からは、彼にステキな彼女ができたことまでお聞きしていました。

彼が「えっ?教頭先生がそんなことまで知ってるんですか?それも教頭先生から連絡があったんですか?」と本当にびっくりしていました。

「彼女がいることは、ほんの仲の良い数人しか知らないのに!」と、彼は本当にびっくりしていました。

そのくらい、この教頭先生は、子どものことを、陰でずっと見守っていてくださったのです。


彼が卒業するときに、この先生は校長として、彼に壇上で卒業証書を手渡してくださるときに、「ご両親と私やスタッフの先生方に無事に卒業できたことを、ちゃんと伝えてください。」とおっしゃってくださったのです。


その一言で感極まったのか、彼は壇上で号泣したそうです。

本当に素晴らしい先生でした。


今は、引退されて、この学校の理事として、学校の運営をされていらっしゃいます。



もうお一人は、四年制大学の附属中学・高校の先生です。
この先生は、教諭でありながら、臨床心理士の資格をお持ちです。

学校の先生でありながら、臨床心理士の資格をお持ちの先生は、私も数人しか存じ上げませんが、滅多にいらっしゃらないのです。

とても穏やかで優しい先生です。

この先生がいらっしゃる私立中学の、海外の系列中学校でいじめにあい、不登校になった子どものことで、ご相談にあがったことがきっかけで、それ以来のおつきあいをさせていただいています。

ご縁をいただいたのは、もう25年前になるのですが、たいへん穏やかで物静かな先生なのですが、私立中学・高校の先生としては珍しく、「学校に来ることが辛いなら無理せず自宅でゆっくりした方がいい。無理に通う必要など絶対にない。」とはっきりおっしゃり、しっかりと子どもの気持ちを聞いてくださる方でした。

この先生は、海外で不登校になった女の子とお父様の相談をすぐに引き受けてくださり、系列校として放っておけないと校長を通して、現地の学校の先生方にも連絡をしてくださいました。

そして、彼女が現地に戻りたくないことを確認した上で、彼女にさまざまな選択肢があること、そして、しばらくは相談だけに来ることもできることをお伝えくださったのでした。

彼女はしばらくの間、相談に通っていましたが、その先生の学校に転校はしないと決めたことをこの先生にも伝えて、相談も終了となりました。

それでも、その後、定期的にご連絡もいただき、彼女が大学進学が決まる年まで、1年に数回、わざわざお忙しい中をお電話くださっていました。

今も、まだ、現役の先生として教壇に立ちながら、学校で子ども達や保護者の方のご相談をお聞きくださっています。


時々、忘れかけた頃に、私からもお電話させていただいたり、メールさせていただいたりしています。

こういう先生方が、いらっしゃる学校もあるのです。

子ども達のことを、本当に親身になってお考えいただき、学校の先生でありながら、学校という枠にはめるのではなく、子ども達にとって最善は何かを、子どもと一緒にお考えいただけることは、とてもありがたいのです。

このお二人の先生と、他にも存じ上げている公立中学、公立高校、私立中学・高校の数人の先生方になら、子どもを預けても大丈夫!と私の中では思っています。

私がこう思う先生方は、学校に来られなくなった子どものことで、民間人の私にもご相談いただけるのです。

本当に素晴らしい先生方だと、私は思っています。


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Keisuke Tani
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