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【47限目】一年生の国語の授業

2021.2.18

今年度の入学式は、新型コロナウイルスの流行で、運動場で実施した学校もありましたが、今年も、卒業式。

来年度の入学式の時期を迎えますが、どうか、このコロナ禍で、無事に、安全に行われることを願いながら、以前、1年生を担任した時の四月の子どもの様子や初めての参観日にした、国語の授業を紹介します。


一年生が入学してきました。

子どもたちは、どんな先生かなと、興味津々です。先生の笑顔が大好きです。自分の事を知ってほしいと、声を掛けてくる子。遠くから見ている子。ちょっとふざけて気にして欲しい子。目を合わさない子。

初めのころは、張り切っている中にも、不安げで緊張している様子でしたが、友達と話したり、遊んだりする中で、笑顔も多くなり、学校生活にも慣れてきているようですが、入学してから、がらりと変わった環境に、すぐ慣れる子もいれば、慣れるのに時間もかかる子もいます。子どもたちにとっては、しばらく緊張が続き、疲れも出てきます。

色んな子どもたちの集まった教室は、同じ時間を過ごすことで、だんだん居心地のいい場所になっていきます。

学校生活を中心としたスタートカリキュラムの中で、合科的、関連的な指導や短時間での学習など授業時間や指導の工夫が必要になります。


一年生の国語の授業 / 「あ」の字の指導

「あ」のつく単語をだすために問題をだします。(子どもたちが楽しく授業を受けるための導入です。)

「今日は、私はだれでしょうをやります。」

〈第一問〉
「私は、小さなかたちの真っ黒な色の虫です。お砂糖が大好きです。私は誰でしょう?」「そうです。アリです。」

アリの絵を黒板に貼ります。

〈第二問〉
「私は、人間の体の一番下についています。先が五つに分かれています。なんでしょう?」「そうです。足です。」

このように、問題をだしながら、黒板に足の絵を貼ります。

〈第3問〉・〈第4問〉も同じようにして、黒板にあたまあさがおの絵を貼ります。


① 次に、アリと声を合わせて読みます。

「音はいくつですか?」「ふたつ。」絵の右側に□を二つ書きます。そしてアリの「あ」の□に赤い線で囲みます。アシも□を二つ書きます。「あ」の入る□に赤い線で囲みます。アタマは□を3つ、アサガオは□を4つ書きます。この手続きで、4つの単語の初めの文字がみんな同じ「あ」の音であることを確認します。視覚的にも、はじめの音をあらわす部分に同じ赤色で囲ってあれば、同一性はますます強調されます。

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次に、音節の記号に文字を入れます。

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② みんなで、音の数だけ手をたたきながら上から読んでいきます。

私が読んで、次に、子どもたちが手をたたきながら読みます。 
 あり-あり
 あし-あし
 あたま-あたま
 あさがお-あさがお

子どもたちはその掛け合いを楽しんでいました。


③ プリントに書いた「あ」の字の筆順を黒板で説明をしてなぞって書き、「あ」の字の練習をします。

④ 「あ」の字のつく単語を集めます。子どもたちが発表した単語を黒板に書き出します。

⑤ 黒板に書いた単語を、私が読み、次に子どもが音の数だけ手をたたき、リズムをとって読んでいきます。

これで「あ」の字の授業は終わりです。みんなが楽しめて、分かる授業を考えました。


子供の言語は、話し言葉から書き言葉に発展していきます。書き順だけを指導して、書き言葉にならないように、心がけたいです。絵やリズムと一緒に、楽しく学習することを大切にしました。

国語の授業では、語彙量を増やし、基礎的な知識・技能の定着や、感性を豊かに働かせ、身近な出来事から、気づきを得て考えることが出来るような授業を工夫したい。

今、子どもたちを取りまく環境は、情報化が進み、本を読む機会が少なく、読解力が低下し視覚的な情報と言葉の結びつきが弱く、知覚した情報の意味を読み取る力が、あまり育っていないように思えます。

時間を作って、読み聞かせをし、図書館を利用する機会を多くしてあげたいです。


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【編集担当より】
もう2月で、そろそろ年度替わりの時期になりますね。
小学校の授業の内容などを、先生やお子様をお持ちの方向けにお役立ていただけるように、集中連載していこうと思います。ご参考にされてください。



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