人生の節目(50代) 家族それぞれの門出
2023.3.16【155限目】
一昨日外出したら、卒業証書を持った中学生が下校するところでした。
13日からマスクの着脱は個人の判断に委ねるということになりました。今年の卒業生は入学した時からずっとコロナ禍で、色々な行事が出来なかった子供たちでした。
新しい門出では、マスクなしの生活が徐々に定着していくと思います。今年の春は、今までと少し違った春になりそうです。
父の介護
私は50歳になった年に、10年勤めた小学校から、新設5年目の小学校に転勤しました。しばらくして、夫が5年半の単身赴任から帰ってきてくれました。
父は脳梗塞から1年の入院を終えて、自宅療養が始まりました。後遺症で失語症になり、最初はなかなか自分の思いを上手く伝えられなくて、母によくストレスを発散していました。母は家事と介護の両方で大変な時代でした。
そんな状況の中で、家族も父の介護に関わりながら、それぞれの進む道も決まっていきました。父はリハビリをして、自分の事はほとんどできるようになりました。
車いすも上手に動かせるようになり、家の中で好きな場所に移動して、庭を見たり、父が病気をする前まで描いていた絵や、書を見たりして、自分のペースで生活できるようになっていました。
私たちの門出
父の病状も安定し、妹夫婦の大きなワゴン車で、3組の夫婦で旅行にも行けるようにまでになりました。京都の嵐山・奈良の仁和寺・三重のお伊勢参りなどが特にお気に入りでした。
それからしばらくして、父の心臓近くに、大動脈瘤が見つかり、それが破れたら命は無いと言われました。
長男は父の病状を聞いてしばらくして「おじいちゃん、おばあちゃんの子どもになる。」と、言いました。
私は、妹と二人姉妹で、実家の後継ぎがいなかったので、長男は、父の生きている間に安心させたいと思ったのか、それとも前からそう考えていたのか、長男が突如自分から言い出したことでした。
夫は「二十歳になって、自分で決めた事だからいいと思う。」と、言ってくれました。
父や母は大変喜びました。夫の家族や親戚に、了解を頂き、長男は、私の父と母の養子になりました。と、言っても、私たちの生活は、今まで通りで、特に変わったことはありませんでした。
長男は、夏休みに母と一緒に、役所に行って、名前を変更し、実家のお墓も自分の名義にしました。
私が54歳になった時、父は動脈瘤が大きくなって苦しくなり、入院しました。それから3か月後に亡くなりました。父はきっと安心して逝ったと思います。8年5か月の闘病生活でした。
長男は、社会人になり新しい門出を迎えていました。しばらくして、一人暮らしを始めました。
次男は、美容師として、一人前の技術者になり好きな仕事を頑張っていました。そして仕事場に近い所に部屋を借りて、次男も一人暮らしの生活が始まりました。
少し離れた三男はまだ学生で、家にいてくれたので、父を亡くした母は、寂しくなかったようです。
母は、父が亡くなって、今までできなかった旅行や手芸や老人会の人たちとのおしゃべりなど、楽しい時間をすごすことができました。
夫は、定年を迎え、今までと全く違う運動施設の管理(中学時代から続けてきたテニスに関わる仕事)を始めました。第三の門出です。
私は50歳で、創立5年目の新しい学校に転勤して、一から学校を作ってきた、やる気一杯の先生方と出会いました。先生方が輝いて見えました。
学校も新しく、エレベーターがあり、黒板は上下して便利で授業もしやすかったです。気持ちも新たにスタートしたのを覚えています。
子離れの時期
この10年間は、家族の一人一人が目の前にあるやるべきことを頑張って、新しい世界への門出だったと思います。
子どもたちが、家から巣立っていくことは、親としては直接かかわる子育ての終わりを実感し、寂しいことでもありますが、子供たちから色々提言を受ける都度、成長を感じて、嬉しくさせてもらっています。
時々家に帰ってくる息子たちの様子は、少しずつ逞しくしっかり自立していく姿を見る事が出来ます。子供たちに出会ってよかったと、大きくなった子供に、感謝です。
子育ては、喜んだり、悲しんだり、泣いたり、笑ったり、ヒヤヒヤ・ドキドキしたり、我慢したり、待ったり、寄り添ったり、抱きしめたり、嫌がられたり、悩んだり、考えたり、愛したり、親としても子どもに親にしてもらった、大切な時間だったようにも思います。
家族で過ごした時間が、私の大切な宝物です。
【編集担当より】
最近始めた趣味についてちょこちょこと記載していましたが、うれしいことがありましたので、私事ですがご報告させてください。
1年前くらいから、ポーカーを始めました。ここ数年、ポーカー人気が爆発しており、プレイヤーの数も増えています。
始めたときに、目標として3年以内に大阪でトップクラスになると決めました。指標として、1年目にいつものお店でトップクラス、2年目に大きな大会のサイドトーナメントで優勝、3年目に大きな大会のメイントーナメントで優勝としました。
おかげさまで、1年たたずに2番目の目標の大きな大会のサイドトーナメントで優勝することができました。
日頃、一緒にプレーしている方に感謝です。
新しい趣味ができたことで、日々の生活が充実しています。精進いたします。