伝えるということ
2023.6.23【169限目】
私は長年教師をしていたので、伝える(話す)ということを仕事にしてきました。
毎日子どもたちと向かい合って、授業や学校生活を過ごす中で、私の思いを上手く伝えることが出来ているときは、子どもたちの気持ちも理解し、反応も心地よく心に入ります。
いい関係で過ごしている時は、「天職だ!」と、ますますやる気一杯になりますが、そんな日ばかりではありません。
上手く伝えることが出来ず、子どもたちの悩みが分からなかったり、トラブルを解決する方向が見つからなかったりして、日々の教師活動の中で自信を無くしてしまうこともありました。
原点に戻る
困った時は、まず、自分の気持ちに素直になり、どうしたいのかを考えます。そしてその気持ちを伝える方法を考えます。
少し距離を置いて、ちょっと外から眺めてみる。そして相手を無視して話すのではなく、周囲の状況や相手の気持ちを考えて話します。
伝えることをあきらめないで、自分の気持ちを話すことで、相手に何らかの反応があり、そこから解決の糸口を見つけるようにします。
解決する答えは1つではないので、物事をはっきりさせないで、少し遠くから見て、広い視野で考えていくと、相手の気持ちが分かり、自分の考えも伝えやすくなります。
伝え方に迷った時は、一度原点に戻り、話してみることが大切だと思っています。
話すことは自分を理解してもらう事
昔から、よく言われているのが、あまりしゃべり過ぎるのはよくない。黙っている方が思慮深く、無口であればごまかしがきく場合がありますが、それではあまりにもつまらないと思います。
生きている喜びの1つは、自分を表現する事、伝えることだと思います。話すことで自分自身をさらけ出し理解してもらえます。
子どもに伝えるということ
子どもに対して、親から見ると、どうしても欠点の方が目立ってしまい、なんとか欠点を直そうと、注意したり、怒ったりしがちですが、子どもは逆に反感を持って、親の言う通りにしなくなることがあります。
子どもは褒めて育てると言います。子どもに対して、思っていることを話すのは大切な事です。
日常生活の中で子どもに対して、いい所を言葉で伝えると、親の言葉に励まされて、認められている、愛されていると感じます。
子どもはいい所も悪い所もあります。褒められれば嬉しいし、自信を持ちます。
いいことをしても、いい所があっても、頑張ったことをしても、言葉で伝えてもらわなければ、残念な気持ちになります。
褒めてあげれば、また頑張ろうという気持ちになり、困った時でも、親に褒められた経験が力になり頑張れます。
私も褒められました
私たち大人も褒められれば嬉しいです。
最近スポーツクラブに入会して、週に3回ぐらいのペースで運動をしています。始めて2ヶ月ほど経った先日、「最近、姿勢が良くなりましたね。」と、複数のコーチに褒められました。出かけるときは、歩いている姿勢を気にするようになりました。
スポーツクラブに行くのが楽しみになりました。またコーチから褒めてもらいたいという下心があるのかもしれません。
思った事、特に良いことを相手に伝えることで、言った方も気持ちいいし、相手も嬉しい気持ちになり元気になります。
人が生きる上で伝える(話す)ということは、人間にしかできない大切な特技です。
大切にしている言葉
大切にしている言葉は、あいさつです。
「初めまして。」「おはようございます。」「こんにちは。」「こんばんは。」「おやすみなさい。」「ありがとうございます。」「「ごめんなさい。」「いただきます。」「いってきます。」「ただいま。」「おかえりなさい。」などがありますが、あいさつは話をするきっかけにもなるので大切にしています。
普段よく使う言葉は「ありがとう。」です。あいさつは人と人の心をつなぎます。心が優しくなる魔法の言葉です。
私は、スムーズにタイミングよく言えないのが「ごめんなさい。」で、夫には「ありがとう。」は、すぐに言えるのに「ごめんなさい。はなかなか言わないね。」と、言われました。謝ることが苦手な私です。素直に謝れない自分に反省です。
【今週のけい先生】*担当:夫(父)
夫婦で所属のゴルフクラブのシニア杯に参加しました。
けい先生は前回のレディース杯では好成績でしたが、今回、ドライバーは良かったのですが、第2打・第3打が悪く、乱れたスコアでした。
最後のショートホールで、バーディーを取りましたが、時すでに遅く、私(夫)が妻に勝利したので、妻のおごりで、中華料理をゲットしました。
【編集担当より】
教師や先生は、子どものパワーに負けないようにお話されるので、だいたい声が大きい方が多いように思います。母の教員友達のゴルフコンペに連れられて行った際には、全員声が大きくて、ランチタイムにめっちゃ目立っていました。
仕事の関係で学校関係の方とお話しすることがありますが、そちらの専門学校では、朝入口に職員の方が立って、ご挨拶されていることを目にすることがあります。一日の始まりに大きな声で挨拶をするのは、気持ちの良いものですね。「いつも笑顔で、あいさつを」良い言葉です。
教員の伝える力ということで、最近目にしたのが、J2で首位を走るFC町田ゼルビア躍進の立役者・黒田剛監督についてのコメントです。
サッカー経験者なら一度は耳にしたことがある監督だと思いますが、青森山田高校を全国高校サッカー選手権26回連続出場、3度優勝に導き、2023年よりFC町田ゼルビアの監督に就任されています。高校サッカー出身の監督がJリーグで活躍できるのかと開幕前から話題になっていました。
ところがふたを開くと、J2首位で前半戦を折り返す快進撃です。様々な理由はあると思いますが、いくつか記事を見ると、チーム内でのコミュニケーションが活発に行われているようです。
ご本人のキャラクターもあると思いますが、チーム関係者のコメントが印象に残りました。
「30年間、監督をしながら教鞭を取っていただけあって、とにかく伝える力に長けています。チームミーティングにしても、会見にしても、理路整然としてわかりやすい。選手たちは小さい頃からサッカー漬けの生活を送ってきましたから、どうしても座学は苦手になりがち。ところが、『黒田先生の話は60分でも90分でも聞いていられる』と選手たちの間でも好評です」
特に、高校でチームを率いていたので、Z世代と呼ばれる世代とのコミュニケーションについて、ぜひ一度学んでみたいものです。
AIの活用が進む中では、こういったコミュニケーションや伝える力が、今でも大事ですが、より重要になってくるのかもしれませんね。
(参考)
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