【書評に出た本】2023年11月
11月に書評掲載された本、また今回は受賞した本をご紹介します。
◆『杉浦康平と写植の時代 光学技術と日本語のデザイン』(阿部卓也 著)が第77回 毎日出版文化賞受賞に引き続き、第45回サントリー学芸賞(社会・風俗部門)を受賞しました。(受賞に関する記事はこちら)
◆『現代日本の消費分析 ライフサイクル理論の現在地』(宇南山卓 著)が第66回 日経・経済図書文化賞受賞に引き続き、第45回サントリー学芸賞(政治・経済部門)を受賞しました。(受賞に関する記事はこちら)
こちらもご参照下さい:「サントリー学芸賞」とは?
■安藤礼二【著】 『井筒俊彦 起源の哲学』
哲学の最高峰、井筒俊彦のベールを剥ぐ――
没後三十年を迎える今、著者は二十年に及ぶ研究と独自のインタビュー調査にもとづき、その謎に満ちた生涯と思想の全貌を描き切る、待望の井筒論。
↓noteにて「はじめに」の試し読みができます。
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■門田岳久【著】 『宮本常一〈抵抗〉の民俗学 ――地方からの叛逆』
宮本常一は敗北したのか
ポスト高度経済成長期の日本において、疲弊する離島の人びとに寄り添い、
彼らの自立を促すために奔走した宮本常一の思想や行動は完全なる敗北だったのか。単なる民俗学者ではなく、地方の代弁者として活動した宮本常一の思想の核心に迫る。
↓ 著者の門田岳久先生より本書への導入となる書き下ろしの文章をお寄せ頂きました。
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■持田叙子【著】 『おとめ座の荷風』
少女と花園を愛す、自由のきら星―― 荷風はなぜ新たな女性像を描きつづけたのか。
近代日本文学のゆたかな未知の沃野として女性に注目し、さまざまな物語のなかに描いてきた永井荷風。知的な女性芸術家の出現に熱く期待した明治の若き荷風のあけぼのを、荷風の活躍を庇護した森鷗外、女性芸術を愛した上田敏、そして恋の詩人・与謝野晶子を織り交ぜて論じ、「おとめ」の文学史を新たにつむぐ。
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■田中秀明【著】 『「新しい国民皆保険」構想 --制度改革・人的投資による経済再生戦略』
制度疲労を起こしている古い「昭和モデル」をリセットする!
かつて順風満帆だった「日本型システム」が、軒並み制度疲労を起こしている。右肩上がりの成長や人口増など「よき時代」の前提が、時代の変化とともに対応しきれなくなったためだ。「国民皆保険の実現・維持」も、もはや名ばかりになっている。本書は日本の社会保障、教育と人材育成、税制の問題を、データに基づき徹底解明し、解決のための具体策を模索する。さらに、制度改定プロセスを国際比較により他の先進諸国から学ぶ、総合的な一書。
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■河西陽平【著】 『スターリンの極東戦略 1941-1950 --インテリジェンスと安全保障認識』
スターリンの世界認識はいかなるものだったのか?
スターリン率いるソ連は、極東情勢の変容をどのように認識し、いかなる軍事・外交戦略を採用するに至ったのか。独ソ戦開戦時から冷戦開始後、朝鮮戦争とのかかわりまでを、ゾルゲたち諜報員によるインテリジェンスの役割を含め、豊富な一次史料から読みとく試み。
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