慶應義塾大学出版会 Keio University Press
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『三田文學』編集部によるマガジンです。 『三田文學』(発行:三田文学会 発売:慶應義塾大学出版会)という文学の雑誌を作っています。 発行は季刊、つまり一つの季節に一冊、年4回、1・4・7・10月の12日頃から新刊が発売されています。 最新号についてのご紹介、雑誌作成の裏側で生まれたこぼれ話、イベントに関してのレポートなどをお届けしていく予定です。
月間・年間で売れた本をご紹介。 月間はベスト10、年間はベスト20でご紹介します。
書評が掲載されたり、受賞したりした本の中から、話題の本を月ごとに紹介しています。
慶應義塾大学出版会の本について書いてくださった感想・ご紹介を随時追加していきます。 皆さんありがとうございます!
「推し」はいますか? アイドル、俳優、スポーツ選手、もしくは実在せず、実際には見えない存在など。特に、神など信仰の対象になる、目に見えない存在は、信者にとってどう「リアル」になるのか。 11月刊行の『リアル・メイキング』の著者、ターニャ・ラーマンは、スタンフォード大学教授の人類学者で、民族誌を書く人類学のアプローチと、心理学の定量的研究を基にした本書は、学際的に展開する優れた人類学研究に与えられるJ・I・スタイリー賞を2024年度に受賞しています。 本書はそのメカニズムを
こんにちは!編集部員Aです。 第30回三田文學新人賞では、小説部門1作品、評論部門1作品の佳作選出となりました。受賞者の方々へ行ったインタビューをYouTubeで公開しています。 受賞作品と選評は『三田文學』2024年春季号(157号)で読むことができます。ぜひ、誌面と併せてお楽しみください! ◆小説部門佳作「金色の目」 石澤遥さんインタビュー動画 ◆評論部門佳作「人間漱石におけるケアの痕跡――その文学の和解の力」 山根息吹さんインタビュー動画 この「三田文學新人賞」
「近くて遠い国」、北朝鮮。 日本と国交がないことや情報統制が敷かれていることから、軍事以外の情報が外にはほとんど知られておらず、その実態の多くは謎に包まれています。 『北朝鮮を解剖する――政治・経済から芸術・文化まで』(礒﨑敦仁 編著)では、政治・外交・経済はもちろん、文学・音楽・映画・言語まで、多角的なアプローチで、その知られざる姿を明らかにします。 このnoteでは、北朝鮮研究を取り巻く現状や本書の位置づけについて触れた「はじめに」から一部を特別に公開いたします。
こんにちは。編集部員のAです。今回は、先日(2024年11月7日)千葉県市川市役所で三田文学会荻野アンナ理事長、市川市長の田中甲氏、縁者である永井壮一郎氏により発表された、「永井荷風文学賞」についてのお知らせです! 本文学賞は幅広い分野において、対象期間に刊行された作品を受賞対象とする「永井荷風文学賞」と公募型の「永井荷風新人賞」の二つの賞から構成されます。新人賞については現行の「三田文學新人賞」の伝統を継承するものとしています。 ◆創設の経緯永井荷風(1879-195
読者として、あるいは執筆者として平素弊社の出版事業をご支援くださり、ありがとうございます。今回は、授業で使用する教科書を探す際にぜひご活用いただきたい「教科書採用サイト」をご案内します。 *** 教科書採用サイトとは 弊社ではこれまで様々な書籍を出版してまいりましたが、その中には教科書・参考書としてご活用いただいているものも多数ございます。それらを一覧として閲覧できるのが「教科書採用サイト」です。当サイトは、これまでに教科書として採用実績のある書目や、ぜひ採用していただ
明治期の催眠術ブームの仕掛け人にして超常現象の研究家、長く私塾を営み成田中学校校長も務めた教育家、ユニテリアン思想に傾倒した宗教家──等など、いくつもの顔を有した稀代の啓蒙家・竹内楠三(1867-1921)。 当社10月新刊『真理探求者たち──ある日本人の対話と省察』は、彼が晩年にドイツ語で著しドイツで出版された幻の思想小説の邦訳です。 今回は、本小説の内容・成立背景を監訳者の岩下眞好氏が解説した「監訳者あとがき」と、さらに政治思想史研究者・片山杜秀氏が日本近代思想史の潮流の
2024年10月に売れた本をご紹介します。 (2024年9月26日~10月25日までの売上データをもとにしています。) 第10位■井下千以子[著]『思考を鍛えるレポート・論文作成法 第3版』 ▼ 累計5万部超の好評レポート・論文入門書の第3版。 ▼ 文献の調べ方・読み方から、型に沿った書き方までを丁寧に解説。 ▼ 「引用」時の注意点の追記や重要単語の索引を付し、利便性を向上。 好評のレポート・論文作成手引書の第3版! 旧版と比べて―― ● 索引を付すことで利便性を向上
10月の書評掲載、また受賞した書籍をご紹介します。 ◇10・11月に受賞した書籍◆『地域医療の経済学』(井伊雅子 著)が第67回(2024年度)日経・経済図書文化賞を受賞しました。(受賞に関する記事はこちら) ◆『スターリンの極東戦争』(河西陽平 著)が第36回アジア・太平洋賞 〈特別賞〉を受賞しました。(受賞に関する記事はこちら) ◆『岡倉天心とインド』(外川昌彦 著)が第3回日本フェノロサ学会(2024年度)特別功労賞(ビゲロー賞)を受賞しました。(受賞に関する記事
2024年11月5日のアメリカ大統領選投開票日に向けて、日々情勢がめまぐるしく変化しています。 経済的にも政治的にも分断が進む超大国アメリカが抱える課題は何か。 そして、アメリカはどこへ向かってゆくのか? アメリカの課題を10の論点からあぶりだす『混迷のアメリカを読みとく10の論点』と、アジア系アメリカ人の複雑な感情に焦点をあてた『マイナーな感情』の2点の刊行を記念し、書店フェア「超大国アメリカの現在地」を開催しております。 アメリカの現在地をより深く理解するための本を
20世紀を代表する道徳哲学者バーナード・ウィリアムズ。彼の多くの著作の中で最も面白いと評される『恥と運命の倫理学』が刊行されました。西洋の進歩主義が見落としていた「倫理」をギリシア古典に発見し、私たちを道徳の呪縛から解放する〈反道徳的な倫理学〉を説く講義録。今回は解説をご担当頂きました東京大学大学院教授 納富信留先生の解説を一部公開します。ぜひご一読下さい。 *** 恥の文化 本書の原題「恥と必然性(Shame and Necessity)」に掲げられた二つの概念が
雑誌『教育と医学』の最新号、2024年11・12月号が、10月28日に発売されました。今号の特集は、特集「早期教育の再考──多様な子どもへの支援を考える」です。 学校内外での各種幼児教育や早期就学・飛び級など、幼少期の子どもたちへの教育的働きかけを「早期教育」として広くとらえ、いわゆる「ギフテッド」と呼ばれる子どもたちへの働きかけなども含め、多様な子どもの支援としての早期教育の可能性と課題や注意点などについて検討する機会とします。(責任編集:鈴木 篤・田上 哲・藤田雄飛[
2024年10月刊行の『女性たちの韓国近現代史』は、開国から植民地期、朝鮮戦争を経て現代へ至るまで、激動の世紀を生き抜いた女性たちを描く韓国・朝鮮ジェンダー史の基本書です。著者である大阪産業大学国際学部准教授の崔誠姫先生は、連続テレビ小説「虎に翼」の朝鮮学生考証で制作に携わった、今注目される若手研究者の一人です。今回は冒頭の「はじめに」を特別公開致します。ぜひご一読下さい。 【📣イベント告知!📣】MARUZEN&ジュンク堂書店 梅田本店にて11月15日(金)19時より著者の
暑さも落ち着き、朝晩に寒さを感じるようになると、そろそろ来年のことも考えたりしませんか? 今年も、慶應義塾に所蔵される彩り美しい和・洋の貴重書を12カ月にあしらった「慶應カレンダー」2025年版を発売いたします。 →こちらからご注文いただけます。 今回も監修者の関場武氏に、「慶應カレンダー2025」に収録した貴重書のなかから数点を選び、ご紹介いただきました。 *** KEIO CALENDAR 2025 毎年連合三田会大会の当日に間に合うように制作を続けて来たKEI
こんにちは!編集部員Aです。10月19日に『三田文學』2024年秋季号(159号)が発売されます。秋の訪れを感じる木の実イラストの表紙です。 特集は永井荷風。実は弊誌の創刊に携わった方でもあります。(『三田文學』は1910(明治43)年に永井荷風を編集主幹として創刊されました。) 昨年『おとめ座の荷風』(慶應義塾大学出版会)を上梓した持田叙子氏は「世界を怖がる子ども――荷風論」で、小石川にあった荷風の生家をモチーフにしたであろう、子ども目線で描かれる「狐」という短篇を切り
こんにちは。編集部員Sです。今回は、三田キャンパスで行うイベントのご案内です。慶應義塾大学文学部の講座で、三田文学会が協力として関わっております。 【内容】 ◇講演 文芸創作は学べるのか?――大学や地域で作る言語表現の場―― 講師:佐々木義登(四国大学文学部教授・小説家) コメンテーター:岡英里奈(作家・『三田文學』副編集長) ◇鼎談 佐々木義登×岡英里奈×加藤有佳織(慶應義塾大学文学部准教授) ◇創作実践 未発表の日本語短篇作品を募集し、講師による寸評を行います。詳細
2024年10月刊行の『プロジェッティスタの控えめな創造力』は、物に溢れた現代社会において、むしろ物との関係を断ち切ろうとするデザイナーや建築家に警鐘を鳴らす1冊です。自らの手を使い、物をつぶさに観察することでこそ、人間は創造力を回復できる──。そんなメッセージが込められた同書の著者・多木陽介さんによる「まえがき」を公開します。ぜひご一読ください。 *** まえがき 環境問題や民主主義の底なしの衰退、各地での戦争とともに、人工知能が話題にのぼらない日はない昨今だが、本書