【書評に出た本】2023年2月
『中国共産党の歴史』(高橋 伸夫 著)が第39回大平正芳記念賞(特別賞)を受賞しました!
↓序章の試し読みができます。
そのほか、2月に書評掲載された本を紹介します。
■モリス・バーマン【著】/込山 宏太【訳】『神経症的な美しさ――アウトサイダーがみた日本』
アメリカとの葛藤のなかで進んできた日本近代。
その功罪の原因を探究する。
アメリカ型の拡張主義的な資本主義の限界を越える「ポスト資本主義」のモデルに日本はなりうるか?
禅、民芸、京都学派、アート、オタク文化など、広範囲にわたる文化事象を参照しながら、日本人の精神史をアメリカとの接触の中でどう変容してきたかをたどり、〈日本的なるもの〉の可能性を精査する。『デカルトからベイトソンへ』の思想家が贈る骨太の日本人論。
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■沢辺 満智子【著】『養蚕と蚕神——―近代産業に息づく民俗的想像力』
科学知と在来知、国家イデオロギーと民俗的想像力――。
国家政策と女性たちの感情・感覚のせめぎ合いから、
近代養蚕業の新たな姿を紡ぎ出す。
繊細を極め、人の手を借りなければ生きられない〈お蚕さま〉。
その飼育を担ったのは近代的な大工場ではなく、農村の女性たちの熟練した身体的技術と、連綿と受け継がれてきた民俗的想像力だった。
近代産業のもう一つの側面を鮮やかに織り上げる、気鋭の力作。
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■佐藤 文香【著】『女性兵士という難問——ジェンダーから問う戦争・軍隊の社会学』
女性兵士は男女平等の象徴か?
戦争や軍隊は、どのような男性や女性によって担われ、
いかなる加害/被害関係を生起させているのか。
既存のジェンダー秩序を自明のものとすることなく、批判的に検証する。
本書では、この20余年のあいだに起こったさまざまな変化をふまえつつ、
女性兵士が果たすことを求められてきた役割とその効果に着目し、検証していく。
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■フランチェスコ・グァラ【著】/瀧澤 弘和【監訳】/水野 孝之【訳】『制度とは何か──社会科学のための制度論』
社会科学における大きな問い――「制度とは何か」に答える。
経済学、政治学、社会学、人類学、哲学を架橋する。
社会における習慣、ルール、貨幣、結婚といった「制度」はなぜ「存在」するのか。経済学、社会学、人類学等の社会科学が独自に分析してきた「制度」という問題を、ゲーム理論、分析哲学といったツールを駆使して、共通の土台を作ることを目指した気鋭の科学哲学者による野心的な試み。
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■高橋 伸夫【著】『中国共産党の歴史』
日中戦争、大躍進、文化大革命、天安門事件など、幾多の困難にもかかわらず成長し続け、国際的影響力を強める中国とその政権を握る中国共産党。
壮大な理想とリアリズムの間で揺れ動いた毛沢東、鄧小平、習近平らの思想と行動、そして彼らが引き起こした歴史的事件を通じてその実像を解き明かす。
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■中森 弘樹【著】『「死にたい」とつぶやく――座間9人殺害事件と親密圏の社会学』
「死にたい」とつぶやいた者たちは、本当に死を望んでいたのか。
なぜ、家族ではなく、その外部に救いを求めたのか。
SNSに溢れかえる「死にたい」の声に、私たちはどう向き合うべきか。
『失踪の社会学』で颯爽とデビューした俊英による快著。
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