【書評に出た本】2023年7月
7月に書評掲載された本を紹介します。
■北條 雅一【著】『少人数学級の経済学――エビデンスに基づく教育政策へのビジョン』
少人数学級制度は、子どもや教員にどんな影響をもたらすのか。
未来を担う子どもたちを育む学校教育。本書は経済学をベースに社会学・心理学・認知科学等からの知見を取り入れ、少人数学級がもたらす学力・非認知能力の向上、学校教員の過重労働の軽減、教員不足解消への採用方策、教員のウェルビーイング、政策のコスト・パフォーマンス分析などの論点を、エビデンスを重視して検証する。教育経済学の新地平。
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■阿部 卓也【著】『杉浦康平と写植の時代――光学技術と日本語のデザイン』
宇宙としてのブックデザイン
戦後日本のグラフィックデザインを牽引したデザイナー、杉浦康平。
彼は写植という新たな技術といかに向きあい、日本語のデザインといかに格闘したのか。
杉浦康平が日本語のレイアウトやブックデザインに与えた決定的な影響を明らかにする。
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↓本書の刊行に寄せていただいた、著者の書き下ろしエッセイをお読みいただけます。
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■カーラ・コルネホ・ヴィラヴィセンシオ【著】/池田 年穂【訳】『わたしは、不法移民――ヒスパニックのアメリカ』
1100万の見えないアメリカ人
不当な労働によって搾取され、虐げられ、精神を病む不法移民の実情を克明に描き、彼らの人間としての尊厳を取り戻す珠玉のノンフィクション。
↓訳者による特別寄稿の記事をお読みいただけます。
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■佐谷 眞木人【著】『江戸の花道――西鶴・芭蕉・近松と読む軍記物語』
江戸文芸の「花道」にあらわれた近世の世界認識
『平家物語』『太平記』『曾我物語』『義経記』といった軍記物語類は、浄瑠璃や歌舞伎といった演劇のみならず、浮世草子から読本に至る小説などにも多大な影響を与えている。本書では、西鶴・芭蕉・近松の諸作品から幕末の河竹黙阿弥の歌舞伎に至るまで、その特徴的な作品を幅広く取り上げてその影響を詳細に検討し、江戸文芸の「花道」にあらわれた近世の世界認識を提示する。
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■青井 哲人【著】『ヨコとタテの建築論――モダン・ヒューマンとしての私たちと建築をめぐる10講』
▼いま建築を考える上での基本を、講義形式でわかりやすく語る入門書!
▼より広く、発展的に学ぶための分野横断的な文献案内も充実。
▼初学者から大学院生、他分野の読者まで幅広い層に開かれたオリジナルな建築論!
当たり前をじっくり考え直すこと、学び直すこと。
私たち=現生人類の本性に立ち返り、建築の思考をいきいきと語る。
相似の海としての「建物」の広がりから、「建築」はいかに世界と未来の幻視を立ち上げるか───。
東京藝術大学大学院での講義から生まれた出色の入門書。
↓第1講の第1節と第2節をお読みいただけます。
↓第7講の第1節をお読みいただけます。
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■ベンジャミン ホー【著】/庭田 よう子【訳】/佐々木 宏夫【解説】『信頼の経済学――人類の繁栄を支えるメカニズム』
人類はいかにして互いを信頼するようになったか。
人類の文明の物語は、互いにいかにして信頼するようになったかという物語である!
人間が少人数の集まりから巨大な社会を築く根底には「信頼」のメカニズムが働いている。市場、法、貨幣から医学、科学技術、気候問題まで「信頼」なくしては存立しない。 「謝罪の経済学」というユニークな分野を開拓した気鋭の経済学者による骨太な一冊。
↓第1章の一部を試し読みできます。
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