【書評に出た本】2022年4月
4月に書評掲載された本を紹介します。
■太田奈名子【著】『占領期ラジオ放送と「マイクの開放」——支配を生む声、人間を生む肉声』
「人間宣言」をしたのは誰だったのか?
GHQの指導のもと制作されたラジオ番組『真相はこうだ』『真相箱』『質問箱』『街頭録音』を分析し、アメリカの占領政策と「ウォー・ギルト」、そして戦後日本の民主化の内実を問いなおす。
↓著者の太田奈名子さんに、同書に登場するラジオ番組の音声および動画をデジタルアーカイブとしてご紹介いただきました。
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■ティモシー・スナイダー【著】池田年穂【訳】『自由なき世界——フェイクデモクラシーと新たなファシズム』
ロシアはなぜクリミアに侵攻したのか――。
プーチンの思想に鋭くメスを入れ、右傾化する世界の実態を捉える世界的な話題作。
↓本書の一部を試し読みできます。
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■川端康雄【著】『オーウェル『一九八四年』——ディストピアを生き抜くために』
全体主義国家によって分割統治された近未来世界を描く、世界的ベストセラー『一九八四年』。
ビッグ・ブラザーが支配する徹底した監視・管理社会で、独り闘争をしかける、我らが主人公、ウィンストン・スミス。
「ポスト真実」の時代を先取りしたディストピアに、希望はあるのか。
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■エミリー・アプター 【著】秋草 俊一郎・今井 亮一・坪野 圭介・山辺 弦【訳】『翻訳地帯――新しい人文学の批評パラダイムにむけて』
9.11「同時多発テロ」以降、ますます混迷する世界状況にたいし、人文学はどのようなことばで相対することが可能だろうか?
「戦争とは他の手段をもってする誤訳や食い違いの極端な継続にほかならない」という定義から出発し、単一言語(英語)主義がうむ世界の軋轢に警鐘を鳴らしつつ、「翻訳」の観点から新たな人文学のアプローチを模索する。
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■ピーター・ポマランツェフ【著】池田年穂【訳】『プーチンのユートピア――21世紀ロシアとプロパガンダ』
21世紀のロシアでは、独裁さえもリアリティー・ショーである――。
カネと権力に塗れたシュールな世界で、新たな独裁体制を築くプーチン。
クレムリンに支配されたメディアの内側から、21世紀のロシア社会とプロパガンダの実態を描く話題作。
↓ティモシー・スナイダー氏による「日本語版への推薦文」、「訳者あとがき(一部抜粋)」を掲載しています。
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■玄田有史・萩原牧子【編】『仕事から見た「2020年」——結局、働き方は変わらなかったのか?』
リクルートワークス研究所が実施した全国就業実態パネル調査と臨時追跡調査のデータを用いて同一個人の働き方の変容などを多角的に分析し、わが国の労働市場にはどんな構造変化が起きたのかを検証する貴重な「歴史証言」書。
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■小幡篤次郎【著】/小幡篤次郎著作集編集委員会【編】『小幡篤次郎著作集 第一巻』
福沢諭吉のもっとも信頼する協力者の一人であった小幡篤次郎(1842~1905)の著作を、全5巻にまとめた初の著作集。単行本として刊行された単著はもちろん、論説や書簡等も幅広く収録、福沢諭吉と慶応義塾を支え、日本の近代化に尽力した小幡篤次郎の業績を多角的に伝える。第1巻では、天変地異にまつわる迷信を正し、科学的根拠を解説した翻訳書「天変地異」等を収録。
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