【書評に出た本】2023年4月
『地下出版のメディア史――エロ・グロ、珍書屋、教養主義』(大尾侑子 著)と『朝鮮出版文化の誕生――新文館・崔南善と近代日本』(田中美佳 著)が第44回 日本出版学会賞を受賞しました!
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■『地下出版のメディア史――エロ・グロ、珍書屋、教養主義』
■『朝鮮出版文化の誕生——新文館・崔南善と近代日本』
そのほか、4月に書評掲載された本を紹介します。
■木下頌子・渡辺一暁・飯塚理恵・小草泰【編訳】『分析フェミニズム基本論文集』
近年盛り上がりを見せる「分析フェミニズム」の重要な論文を紹介。
分析フェミニズムは、英米系の分析哲学と呼ばれる潮流のなかでフェミニズムに関わるさまざまな問いに取り組む分野である。たとえば、「女性」概念をどう定義すべきか、性的なモノ扱いとはどういうことか 、マイノリティの声はどのように封じられるのか、トランスジェンダーの人々を抑圧するレトリックの根底にあるものは何か、といった問いが分析哲学の手法を用いて論じられている。
本書では、形而上学、認識論、倫理学の主要なトピックから、代表的な論文8本を選定。いずれも海外のフェミニズム哲学の授業で頻繁に購読されている必読論文である。
↓木下頌子さんによる「解説」の抜粋をnoteで試し読みできます。
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■遠藤周作【著】/加藤宗哉【編】『『沈黙』をめぐる短篇集』
「アフリカの体臭 ―― 魔窟にいたコリンヌ・リュシェール」を初収録!
遠藤周作没後20年、世界を震撼させた作品『沈黙』発表50年を記念する小説集。
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■ウンベルト・エーコ【著】/和田忠彦【監訳】/石田隆太・石井沙和【訳】/山本芳久【解説】『中世の美学——トマス・アクィナスの美の思想』
エーコの原点、待望の翻訳。
「暗黒の中世」像を打ち崩す、「美」にあふれた世界――。
1956年当時、ベネデット・クローチェら美学の大家らによって「中世に美学はない、一貫した美への関心はない」と言われていた。
そんななかウンベルト・エーコは研究者としてとりわけ思い入れの深い中世の思想家トマス・アクィナスの著作に向き合い、トマスのみならず中世思想の根柢には、一貫した「美の思想」が流れていることを明らかにする。
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■ジェラルド・ポステマ【著】/戒能通弘【訳】『ベンサム「公開性」の法哲学』
ベンサム・リヴィジョニズム。ベンサム研究の大家、ジェラルド・ポステマによる現代ベンサム研究の到達点。
ベンサムの思想全体を――統治・法の思想のみでなく、その道徳理論も含めて――「公開性(publicity)」をその統合的概念として再構成する試み。
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