【書評に出た本】2022年6月
6月に書評掲載された本を紹介します。
■藤井 淳【著】『空海『三教指帰(さんごうしいき)』——桓武天皇への必死の諫言(かんげん)』
官僚を目指していた空海が大学を辞め、二十四歳で著した『三教指帰』は、
儒教、道教、仏教を戯曲形式で比較し、仏教が最上であることを親族に説得する「出家宣言の書」とこれまで理解されてきた。本書は、激動の時代背景や神話・伝承、『日本書紀』などの歴史書と照らし合わせ、『三教指帰』執筆の隠された意図に迫る。
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■川端康雄【著】『オーウェル『一九八四年』——ディストピアを生き抜くために』
全体主義国家によって分割統治された近未来世界を描く、世界的ベストセラー『一九八四年』。
ビッグ・ブラザーが支配する徹底した監視・管理社会で、独り闘争をしかける、我らが主人公、ウィンストン・スミス。
「ポスト真実」の時代を先取りしたディストピアに、希望はあるのか。
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■大尾 侑子【著】『地下出版のメディア史——エロ・グロ、珍書屋、教養主義』
近代日本の誇る教養主義の「裏通り」を一望する!
軟派出版の世界で、道楽知識人たちは国家権力と戯れ、一大文化空間を築いた――
「低俗」出版文化の歴史と「書物」「エロ」への欲望を可視化する意欲作。
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■玄田有史・萩原牧子【編】『仕事から見た「2020年」——結局、働き方は変わらなかったのか?』
リクルートワークス研究所が実施した全国就業実態パネル調査と臨時追跡調査のデータを用いて同一個人の働き方の変容などを多角的に分析し、わが国の労働市場にはどんな構造変化が起きたのかを検証する貴重な「歴史証言」書。
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