【書評に出た本】2023年12月
12月に書評掲載されたをご紹介します。
■安藤礼二【著】 『井筒俊彦 起源の哲学』
哲学の最高峰、井筒俊彦のベールを剥ぐ――
没後三十年を迎える今、著者は二十年に及ぶ研究と独自のインタビュー調査にもとづき、その謎に満ちた生涯と思想の全貌を描き切る、待望の井筒論。
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■門田岳久【著】 『宮本常一〈抵抗〉の民俗学 ――地方からの叛逆』
宮本常一は敗北したのか
ポスト高度経済成長期の日本において、疲弊する離島の人びとに寄り添い、
彼らの自立を促すために奔走した宮本常一の思想や行動は完全なる敗北だったのか。単なる民俗学者ではなく、地方の代弁者として活動した宮本常一の思想の核心に迫る。
↓ 著者の門田岳久先生より本書への導入となる書き下ろしの文章をお寄せ頂きました。
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■持田叙子【著】 『おとめ座の荷風』
少女と花園を愛す、自由のきら星―― 荷風はなぜ新たな女性像を描きつづけたのか。
近代日本文学のゆたかな未知の沃野として女性に注目し、さまざまな物語のなかに描いてきた永井荷風。知的な女性芸術家の出現に熱く期待した明治の若き荷風のあけぼのを、荷風の活躍を庇護した森鷗外、女性芸術を愛した上田敏、そして恋の詩人・与謝野晶子を織り交ぜて論じ、「おとめ」の文学史を新たにつむぐ。
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■遠藤正寛【著】 『輸入ショックの経済学――インクルーシブな貿易に向けて』
中国等からの輸入の影響はどれくらいあるのか。製造業の雇用や賃金へのインパクトを詳細なデータに基づき分析し「負」の影響を緩和する政策を検討する。
日本の製造業は世界的ブランドであったが、かつての輝きは今はない。とりわけ90 年代以降の中国の経済発展による貿易の影響「チャイナ・ショック」は有名である。その効果は雇用の減少、賃金の低下といった「負の効果」で語られがちだが、本当にそうなのか? 膨大なデータ分析と、負の影響を緩和する「インクルーシブな」輸入政策を模索する。
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■河西陽平【著】 『スターリンの極東戦略 1941-1950――インテリジェンスと安全保障認識』
スターリンの世界認識はいかなるものだったのか?
スターリン率いるソ連は、極東情勢の変容をどのように認識し、いかなる軍事・外交戦略を採用するに至ったのか。独ソ戦開戦時から冷戦開始後、朝鮮戦争とのかかわりまでを、ゾルゲたち諜報員によるインテリジェンスの役割を含め、豊富な一次史料から読みとく試み。
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■阿部卓也【著】 『杉浦康平と写植の時代――光学技術と日本語のデザイン』
杉浦康平が日本語のレイアウトやブックデザインに与えた決定的な影響を明らかにする。
第77回 毎日出版文化賞受賞に引き続き、第45回サントリー学芸賞(社会・風俗部門)を受賞しました。(受賞に関する記事はこちら)
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■宇南山卓【著】 『現代日本の消費分析――ライフサイクル理論の現在地』
家計行動を体系的に理解する
日本の家計はどのように消費を決定しているのか。
本書では、消費税率引上げ、特別定額給付金の消費刺激効果、児童手当給付問題、老後の生活資金の不足問題など、わが国の消費にまつわる多様な現象を「ライフサイクル理論」を用いて一貫した視点から分析している。経済環境の変化がどのように家計行動を変えるのか、そのメカニズムの解明を試みる意欲作。
第66回 日経・経済図書文化賞受賞に引き続き、第45回サントリー学芸賞(政治・経済部門)を受賞しました。(受賞に関する記事はこちら)
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■ クラウディア・ゴールディン【著】/鹿田昌美 【訳】 『なぜ男女の賃金に格差があるのか――女性の生き方の経済学』
「男女平等」の先進国アメリカでも、男女の間に残る格差。これは決して人ごとではない――
女性たちはどのように「家族」と「仕事」を選択してきたのか。ウーマンリブ、「静かな革命」、リリー・レッドベター公平賃金法など、20世紀以降を振り返りながら、各職業のデータを経済分析し、女性の賃金の上昇を阻む原因を抉り出す。アメリカのみならず世界の先進国の男女の「働き方」を見直すきっかけとなる。
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