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少し疲れたときのリラックス法

日本人は仕事などで長時間椅子に座っていることが多いといわれています。長時間座り続けることによって、血流や筋肉の代謝が低下し、心筋梗塞や脳血管疾患、肥満、糖尿病、がん、認知症など健康への悪影響も指摘されており、喫煙や飲酒と同じように寿命を縮めるとまで言われています。

特に知られているのは、エコノミークラス症候群です。食事や水分を十分に取らない状態で長時間同じ体勢でい続けることによって血行不良が起こり血が固まり血栓となり肺などに詰まることで命の危険もある病気です。これは、長距離移動の飛行機や車の中だけではなく、椅子に座っていても起きます。2015年にはロシアの少年がコンピューターゲームに熱中するあまりエコノミークラス症候群になり突然倒れるという事件も起こりました。

厚労省では、こまめにストレッチや軽い運動、水分補給などをすることを推奨しています。

そこで今回は、当スクールでも実際に行っている少し疲れたときに行える簡単なリラックス法を紹介します。ポイントは無理をしないことです。痛みが出た場合はすぐに中断してください。ストレッチや呼吸法ですので医師から止められている方は行わないでください。


①座りながらの伸ばすストレッチ

まずは、腕を上に伸ばします。ポイントは天井から吊るされているかのようにゆっくり息を吐きながら伸ばすことです。次は前に伸ばします。その際は肩を前に出すイメージでゆっくり行います。最後は背中をそる形で伸ばしてみましょう。注意点としては無理をして伸ばさないことです。

②前屈姿勢で”だらん”とする

前屈の姿勢をしてみましょう。こちらもポイントは無理をしないことです。無理のない楽な前傾姿勢を取ります。そうしたら肩の力を抜いてみましょう。肩に意識を向けて”だらん”または”だらーん”としましょう。このとき目をつむって、頭の中では「力が抜ければいいな」「肩がほぐれればいいな」「楽になるといいな」と思いながらやりましょう。”ぶらぶら”っとしながらやってみましょう。最後は、肩の力が抜けて腕がぶらぶらとなっていることを確かめましょう。

③”ぎゅっ!ほわ”法をしてみよう

楽な体勢から手に力を入れて”ぎゅっ!”とグーにします。そして5秒くらい経ったら一気に”ほわ”っと力を抜いてみましょう。このときゆっくり息を吐きながら行うとよりいいです。手から力が抜けていく感覚に意識を向けてみましょう。手が温かくなる感じを覚えるかもしれません。この方法は顔でするのもお勧めです。顔の目や口や眉などのパーツを”ぎゅっ!”と顔の中心に集めるように力を入れます。梅干を食べて酸っぱい顔のイメージです。そして”ほわ”っと力を抜きます。普段気づいたら同じ表情ばかりをしているなぁという方には特にお勧めです。顔の緊張をほぐしこわばりを和らげます。

④”ぎゅっ!すとーん”法をしてみよう

やり方は”ぎゅっ!ほわ”法と同じです。楽な体勢から肩を”ぎゅっ!”と上に持ち上げます。ポイントは無理をしないことです。痛くなるほど肩を上げる必要はありません。そして5秒くらい経ったら一気に”すとーん”っと肩の力を抜きます。このとき息を吐きながら行うとよりいいです。注意点として、肩こりが激しい方は”すとーん”と一気に下げずにゆっくり肩の力を抜いていく”ぎゅっ!ほわ”法をお勧めします。両肩が終わったら右肩だけ、左肩だけでも行ってみましょう。次に、先ほどの半分くらいまで肩を上げて”ぎゅっ!すとーん”法をやってみましょう。肩の力が抜ける感覚に意識を向けてみましょう。

⑤深呼吸をしてみよう

深呼吸の方法にもいろいろありますが、私がお勧めするのは10カウント法です。口を閉じて、鼻から息を静かに吸います。このとき”すぅ~”と4カウント頭の中で数えます。そして5・6・7・8・9・10とゆっくりと口から息を”ふぅ~”と吐きます。息を吸ったときにお腹が膨らみ息を吐いたときにお腹を凹ます腹式呼吸で行います。お腹に手を当ててお腹の膨らみや凹みを実感するのもお勧めです。

からだは伸ばすだけではなく緩めることも大切です。心とからだはつながっています。自分で自分のからだを緩めたりほぐせたりすることができている実感を得ましょう。これらリラックス法は身体や脳を休ませるためのものですのですぐに別のことに取り掛かる必要がある際は、両手をグーパーと素早く動かすなどし身体や脳を再び動かす準備をしてから行いましょう。


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