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夕暮れにスコーンと珈琲を
こんばんは、今日もご覧いただきありがとうございます。
スターバックスが無い地域に移住した今、今日のエッセイを書きたくなった。
ソイラテがいつも僕の相棒だ。
今日の食日記
スターバックスがなぜこんなにも世間の楽しみになり圧倒的な支持を集めて日本に根ざしたのだろうか。
自分もスターバックスでアルバイトをしていた経験があり、ふとそんなことを思ってしまった。
居心地なのか、美味しさなのか、価格なのか(にしては少し高い気がするのは世間の認識だと捉えているが)、その要因はなんなのか。
働いていた時にもこの疑問は尽きなかった(ある程度サービスと人が創り出すホスピタリティには自信はあったが)。
時々、ちょっと濃すぎなドリップコーヒーが出てくるところや、この世のものではない色をした期間限定のフラペチーノだって支持を集めてしまう。
僕はフラペチーノは飲まないし、最近はソイラテに取り憑かれているから、濃いめのドリップコーヒーだって避けている。
あくまでも持論だが、スターバックスに対する指示の強さは、夜のホットコーヒーにスコーンだと思う(まさかの。この“夜に”というのが1番のキーポイントだ)。
早くとも21:00ごろまでは大抵営業しているスターバックスでは、例えば仕事帰りに空かせたお腹を気のせいかのようにどこかへ置いておきながら、終わっていない仕事に手をつける人なんかに、心温まるコーヒーとほろっと癒されるスコーンがやっとの楽しみなのではないだろうか(あ、スコーン温めは好きではない。でも、夜のスコーンは温め必須なので、そこは心にカイロを張るような思いでぜひ投資してみてほしい。違うから、)。
そんなスターバックスのお話は前置きで(長い)、Tas yardという東京原宿を抜け、真っ暗闇の中に、存在がすでに街灯なお店がある。街灯よりも明るい、家か。
夜も更けたそんな日、仕事帰りにでもTas yardを通過する人はとても幸運だと思ってしまう。
ぽっと燃え上がるようなオレンジ色のそのお店は、明らかに優しい。熱い情熱もきちんとある。
コーヒースタンドにボタニカルなカフェテリアは、東京のオアシスらしい。
ぼわーっと輝かしい眼差しは眩しすぎるほどで、気をつけないと吸い込まれてしまいそうな異空間の魅力があるように思える。
真っ暗な中を独り歩きする僕は、今日はカフェで作業がしたかった。まだ帰りたくない。そんな夜だって誰にでもあると思う。
実家なら、家に帰ってだらける前に、ちょっとな、とか。1人でご飯なら、まだのんびりしたいな、とか。誰にでもそんな日がある。そんな日の夜のスコーンと珈琲がいつにもましてオアシスなのだから。
今日のお店
そこは隠れ家だった。
こっそりひっそりと覗くようにお店に入る。
18:00時には閉店してしまうお店にしては、もったいないほどの夜の店、のようなある意味寂しさがそこにはある。
そんなお店がとてつもなく暖かいと、ギャップにやられたように虜になってしまう。
温もり丸っと頂くようにゆったりと過ごす。
仕事ではないけれど、今日は本当に疲れた、そんな日だった。癒しが欲しい、どうやって今日を終わらせようかと(1日1ご褒美。そのくらい甘やかせる人が実はいちばん大人なんじゃないかと、最近になって気づいてしまった。そんな僕は大人の階段を登り始めているんだろう。たぶん)。
ぼんやり薄ぐらさに、疲れがどっと出る冬が、実はとても好きだ。
スターバックスのそれのように、温かいスコーンとホットコーヒーを頂くことにした(1杯目の生ビールのように染み渡るのだ、、)。
ほかほかのスコーンは、ざくぎりクランブルタイプ。一口目のコーヒーで、もうすでに気持ち良いほど疲れが出ては眠たくなっている。
外は寒いし、人は多いし、温かさが格段に違うのだ。
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ほろっと優しく解けるスコーンは、温かく口溶けが優しい。バターを少し溶かしては、甘酸っぱいマーマレードジャムにキュンとする。
またホット珈琲が合うのだ。
ダラダラと時を忘れるように携帯を触りながら、とにかく疲れをスコーンとホット珈琲で癒す夜。
まだ帰らないが、そんな時間が明日へのエネルギーとなっているのだ。
じんわり足湯にでも使ったような気持ちで、夜が更けていった。
美味しいひと時に、ごちそうさまでした。
では、また次回。
今日のお店:Tas Yard(東京都渋谷区 千駄ヶ谷)
*Instagramでは暮らしにある食をすきなだけ発信しています*
暮らしのヒントになれば、と。
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