あんこ好きのたい焼きの勧め。皮派の異論も(たいやき と)
無性に鯛焼きが食べたくなる時がある。
特に思い入れがある和菓子(そっか、たい焼きは和菓子か、、)という記憶もあるようでないのだが、無性に食べたくなることがある。
和菓子にはそういったジャパニーズの魂がこもっているんだろうな、
和菓子を食べると心がそう叫ぶ。
和菓子はあんこを食べるスイーツだと言っても過言はない。
あんこは和菓子そのもの(ではなかったとしても)と思っても良いくらいに、ジャパニーズの真髄スイーツだ。
どら焼きだって、豆大福だって、あんこが無くては何になれようか。いやなれない。
異論はあると思うし、もちろん受け付けるのだが、僕はあんこが好きでたい焼きを選んでいるのだ。
たい焼きが好きというよりも、あんこだ。あんこ。
むにっとしたたい焼きも悪くはないが、僕が好きなのはあんこたっぷりの薄皮たい焼き。
たい焼きの奥深さを語れるほどではないため、失礼を避けたいのだが、きっと薄皮たい焼きは技術の賜物なのだろう。
西小山で出会ったたい焼きにそうときめいた。
駄菓子屋さんのような、何気なさに妙に親近感が湧いた「たいやきと」。
小窓からこっそり注文するあの緊張感が好き。
自家製のたい焼きと出会える場所が限られてしまった今日この頃に、こうやってたい焼き専門と出会えることが噛み締めるほどに嬉しい。尊い。
無難にプレーンのたい焼きを選び、片手で大切に守るように握った。
王道派のたい焼きと比べると生地は薄く、パリッとしたクリスピーさが噛むたびに心地が良い。
炭火で焼いたような、生地の風味をしっかりと感じる香ばしさがたまらない。
ほんのり甘い生地の仕事はきっとあんこを届けること。
一口頬張ればたっぷりに自家製あんこが口いっぱいに幸せを運んでくれる。
ほぼあんこの食感にあんこ好きが唸る口福。
程よく粒あんで食べ飽きない甘さと少しの塩加減。
食べ進めても、何口食べても、あんこのおいしさを一番に感じれるこのたい焼き。
僕は薄皮のたい焼きが好きだ。
気づいたら食べてしまって、いつの間にかお腹が膨れているのがたい焼きの生命力だ。
そうこうしながら食べ歩くと目的の駅に着いた。
いつだってたい焼きはポケット菓子だ。
だから日本人のポケットを支え、なんだかひとくち食べたいお菓子になったのだろう。
ちょっぴり薄皮は手作りの証。
美味しいあんこを食べたいのだ。
美味しいひとときに、ごちそうさまでした。
では、また次回。
今日のお店:たいやき と(東京都品川区荏原6丁目6−8)