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公園散歩に本格スイーツを

おはようございます。
今日も食日記ご覧いただきありがとうございます。


仕事が続くと甘いスイーツを求めるのは人間の欲求なんですかね。
わかっていても止められなくなるほどに、甘味を求めて自らの形相が変わるのが分かるんです。

今日はスイーツのお話を。



今日の食日記

いつだってこだわって食の選択をしていたい。

いつからかそう思い始めた。

全てを説明することはできないが、ごく当たり前の日常生活を観察しても自分の中の食におけるルールがたくさんあることに驚くことが多々ある。

例えば、パンはパン屋さん以外のパンは食べない。
思い返すとここ2年くらいコンビニやスーパーで売っている市販のパンを食べた記憶がない。
せめてものヴィドフランスでさえ記憶がない。

いわゆる菓子パンと呼ばれる市販のパンの後ろをみると、何が添加されているんだってほど一袋に使われている原材料が多すぎて恐怖心さえ覚えてしまう。
そんな理由からかパン屋さん以外ではパンは買わない(味が格別に違うのも大切な決め手であることには間違いはないのだが)。

たくさん羅列しても面白いのだが、今日僕が綴りたいことはそんなことではないから、またいつか書き残してみようと思う。

そのこだわりを発揮したいのが洋菓子店(パティスリーというやつ)に行った時。

あまりいくことができないスイーツの専門売店が特別すぎて、滅多に行けない上に少ししか買えない現象にどう終止符を打とうか本当に悩むところである。

だって、社会人になって休みも少なくなった中、週休2日の15:00のおやつタイムをカフェで過ごしたい日もあるのだから、洋菓子店の専門スイーツを嗜むタイミングなんて知人の誕生日くらいの数しか訪れないのだ。

かといって、ふと甘いものが食べたくなる仕事の帰りにコンビニやスーパーで妥協できるほど自分には甘くないのが僕の本当。

公園にでも出かけるタイミングで本気のスイーツをワイルドにいただくしか解決方法が見出せなかったのだ。
ティーもコーヒーもフォークさえも持ち合わせていないそのタイミングで、1個500円くらいする贅沢なスイーツを豪快に食べてやろうじゃないか、と。

悪いことをしている気にさえなるその後ろめたさが、なお両手に収まるスイーツに全集中させてくれるのだ。



今日のお店

和歌山にお目当てのパティスリーがあった。

あの中村食糧の跡地にできた、洋菓子店。
もはやここに来たと言って良いほどの好奇心が行く足を速める。

まっさらなビルの片隅に、すっきりと黄色のオーニングだけが目に飛び込んできた。
入り口もあってないようなもの。
ただショーケースだけが顔出し、僕を待っていた。


エレガントなスイーツたち

まさにスイーツを買う売店。

コルネにロールケーキ、シンプルながら繊細に作られた技術が光っている宝石たちにときめいて仕方がない。
その時の僕にはこの産物たちをどこで食べようかなんて考える暇もなく、シュークリームとコルネをテイクアウトしてもうお店を出てしまっていたのだ。

途方に暮れること10分くらい街歩き。

さて、どうしようか。
こんなスペシャリティを買っておいて、家まで東に300キロ弱あるから持って帰れるわけがないしな、、、

公園という選択肢ししか残されていない当時の僕は、バチが当たるぞと内心思いつつも、贅沢に齧り付いてやるぞと高まる速まる鼓動に正直に走った。

それは慎重にシュークリームを箱から引き出し、パカーンとお目見え。


シュークリームの美しき断面なこと

薄いサクほろのシュー生地は驚くほどにしっかりと倒立する。
その薄い壁に少しの隙間も残すまいと敷き詰められたカスタードクリームのまろやかな卵色といったら芸術品だ。

サクッと口の中で砕けば、溢れんばかりの濃厚でもったりとしたカスタードクリームが口いっぱいに広がる。
その幸せを味わい続けようとゆっくり飲み込むと、すんと滑らかに消えていく。
追いつけない好きな人を追いかけるようにカスタードクリームを探すも、綺麗に余韻がまとまっていく。
恋しいシュークリームだ。

目を瞑って味わい続ければ、公園だって関係ないことに気付かされた。

もうとにかく幸せだったのだ。

本格スイーツは味でどこまでも納得させられてしまう。公園であろうとどこであろうと、余計な心配だったようだ。
やっぱり妥協はだめだ。
こだわり続けなければ。

そう思った和歌山城公園の一コマだった(そこで何してんだって)。


美味しいひとときに、ごちそうさまでした。
では、また次回。




今日のお店:いい時(和歌山県和歌山市)



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