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カルボナーラ系パスタへの思い⑤

前回は、私の中での ”レシピ基準” についてお伝えした。おさらいすると、

[point1]生クリームを使わない
[point2]パスタは「リガトーニ」を使う
[point3]チーズは「ペコリーノ・ロマーノ」を使う
[point4]肉は「パンチェッタ」を使う
[point5]ボウルの中でパスタソースを絡ませる
[point6]黒コショウをたっぷり振りかける

がポイントとなる。[point2]のパスタは太いロングとかにすることもある、[point4]のパンチェッタは自家製、[point6]胡椒はすり鉢で潰す旨も前回併せて述べた。それ以外のポリシーについて、さらに私の考えを補足する。

[point1]については、あまり多くを言及しないが、様々な生クリームなしのレシピを調べればわかるが、起源のローマスタイルは、そもそもトロリと滑らかにする事にこだわらない。もし日本風のアレンジだと言う事でも、生クリームを使わずとも卵白を少し入れれば済む、あるいはゆで汁等で調整出来る話なので、(少なくとも私の中では)コストをかけて生クリームを登場させる必然性がない。昔は、「生クリームを買って来ないとカルボナーラつくれない」だったが、今は他の用途向けにも常備されているパンチェッタ、卵、ペコリーノロマーノ、胡椒がある故に、(生クリームが無くても)「いつでも作れる、そんなに敷居の高くないパスタ」へと意識が変わった。

[point3]については、起源のローマスタイルであれば、やはりローマのチーズを使いたい。いくつかのチーズを混ぜるレシピもみかけるし否定はしないが、カルボナーラへのリスペクトというか、ペコリーノロマーノだけは外したくない。慣れると、この風味の無いカルボナーラを味気なく感じてしまう。今は、KALDI で普通に売っているので、使った事が無い方は是非お試しを。もちろんネットでも売っている。

あと、チーズについては何を使うにせよ、面倒・手間とのトレードオフにはなれど、塊を調理ごとにチーズおろしでおろして使うべきである。(胡椒を使う直前に荒く挽くのと相似)
前々回に登場した、まだ田園調布にリアル店舗を営業していた頃のイタリア食材専門ショップ ベリッシモ で、少し高いチーズおろしを買って初めて自宅でチーズをおろして使ってみてその美味しさを体感して以降、ほぼ粉になっている市販品は使わなくなった。少なくともカルボナーラの時はこだわりたい。(というか、粉になったペコリーノロマーノって少なくとも日本市場にはないかも?)

[point5]については、前々々回(第②回)にも述べた、「卵をダマ状に固まらせてしまうリスク」を最小限にするためで、各人各様の工夫をされているが、生クリーム使う時代に採用していた「皿に卵黄を入れておいて、熱々パスタをかぶせ、各自食卓で仕上げる」スタイルに替え、ボールで混ぜるスタイルを採用するに至った。
「ボールを湯煎して混ぜる」等の補完テクニックはありだと思うが、来客用に「トロリ滑らか仕上げ」や「温かさを保たせる事」に特にこだわるという場合でもなければ、そこまではしない。湯煎とか滑らかとかそっち系では、以下の動画が参考になる。

ちなみに、イタリアでは料理の「熱々」みたいのにあまりこだわらないようだ。もちろん、モノにもよるだろうが、少なくともパスタはそんな感じがする。

お、夢中で書いていたら、1400字近く書いていた。次回に続く。


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