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54.雪とおべったらと手に入らなくていいもの

さっきまで雪が降っていたけれど、もう雨に変わってしまった。

私が住んでいる地域は、雪とは年に一回積もるか積もらない日があるかな、くらいの縁なので(笑)幼いころの息子は雪を見るたびに興奮して外に出たがっていたのを思い出す。

ちなみに、だいぶ大きくなってからもかわらず雪を見たらはしゃいでいたので、冗談交じりに「ねえ犬なの?」と聞いたこともある。(実際はワンちゃんも寒くて外に出ないんだとか?昔の「犬は喜んで庭を駆け回り、猫はこたつで丸くなる」って歌はウソだったの?)


ちなみに一昨年の2022年は1月に雪が降ったみたい。


高校生になった息子は、朝から雪が降っていないことに対してとても残念がっていたのだけれど、それは雪が嬉しいのではなく「朝から雪がどかどか降っていたら場合によっては学校に行かなくてもよかったり、遅刻してもオッケーだったから」という理由であって

なんかわけもなく喜んでいたかわいらしい息子はおでぃえよ?(意訳:どこいった?)と思いながら、変わらず早起きして作ったお弁当をもたせて通常の時間に送り出した。


学校から「今日はもう全員下校させますので」のメールがあったのでそろそろ帰ってくるだろう。

わたしが小さいころ祖母がよく作ってくれた、小麦粉と卵と砂糖を適当に入れてただ焼いた「おべったら」と祖母がよんでいたお菓子がある。
ホットケーキともパンケーキともちがう、ふわふわ感もどっしり感もない、ちょっと甘ったるくてぺちゃんこな、だけど癖になる家庭の味版パンケーキみたいなもの。

いまは母が孫のためにそれを焼いている。
寒い寒いと言いながら帰ってくる孫に食べさせたいのだろう。

わたしにとってのおばあちゃんの味だけど
息子にとってもおばあちゃんの味になっていて
いつかわたしも息子の子供に焼いてあげる日がきたらそれはそれで面白いな、とか思う。


どうやら息子が帰ってきたようで、玄関が騒がしい。
雪もまた降り出したもよう。

積もったら雪だるまつくる?と聞いたら「うん」と即答でかえってきた。お、意外。
寒いじゃん、いくつだと思ってんの?とか言うかと思った。

そのときは2年前とは逆にわたしが「なんで?雪なのに?」と言おうかと思っていたのに(笑)
いいねえ、作ろう作ろう。


実はちょっとだけ、ほんのちょーっとだけ「わたしの存在価値みたいなものを自らさげてしまうモード」に陥りそうになる出来事があったのだけど、暖かい部屋で子供の帰りを待ち、一緒におべったらを食べながら「雪だるまを作るなら目をなににする?」なんてたわいもない話をできるって幸せだよなぁ、とか思ったらどうでもよくなった。


望んでないものは手に入らなくていいのだし、

望んでいるものは
ほんとうにほんとうに望んでいるものは

きっと望んだ形でなかったとしても
時間はかかるかもしれないけれど
手にできるようになっているはずなのだから。


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