そろそろ内線や外線を取らされ始めた人たちへ
4月に新しい職場に入った人たちはオリエンテーションや業務研修などを一通り終えて、そろそろお客さま扱いが終わる頃ではないでしょうか。
そんなときにやらされるのが電話の取次ぎです。
そんな人たちに、ぜひ使ってほしいスキルを2つだけ、お伝えしたいと思います。
① 笑顔でゆっくり話す
大体において、電話をかけてくる人たちは早口です。
(テンパっている状態では、普通の速度でも超早口に聞こえます)
もちろん一通り教わったとはいえ、まだ知らないことが沢山あります。
相手の言っている内容も分からなければ、使っている単語も聞き取れません。
そんなときに必要なのは、ゆっくり話してもらうことです。
しかし、「ゆっくり話してください」と言ってしまっては身も蓋もありません。人によっては「お前は早口だ」と非難されているように受け止められるかもしれません。
人にゆっくり話してもらうにはどうすればよいか。
それは、自分がゆっくり話すことです。
そのときに、おどおどとしてしまったり、不安が透けて見えてしまっては元も子もありません。
堂々と、満面の笑みが伝わるように、ゆっくりと話しましょう。
それだけで、半分ぐらいの人は、ゆっくり話してくれます。
② 書いてますアピール復唱を使う
異動で部署が変わっただけの人なら社内の人間の顔と名前ぐらいは分かるかもしれません。しかし、転職組や新入社員は自分の部署のこともよく分かっていないのに、他部署の名前なんて知りません。まして、普段話すこともない上層部や、取引先の社名なんて聞いたこともありません。
そう、取次ぎでまず難しいのは、相手の社名や名前を聞き取ることが難しいのです。そして、知らない社名や名前を終話後まで覚えておくことが難しいのです。
だから、まずは①のスキルを使ってゆっくり話してもらい、②のスキルを使ってメモします。この「書いてますアピール復唱」とはもちろん私の造語ですが、具体的には、相手の社名や名前をメモしながら、メモしているそのスピードで一文字一文字復唱するということです。
普通の速度で復唱しては、到底メモしきれません。復唱もせず相づちだけで受ければなおさらです。
そして、こちらが復唱なり相づちなりを終えた途端に相手は本題を話し始めます。もう、メモを続ける余裕はあなたにはありません。
だから、書いている間は相手に黙っていてもらわなければならないのです。
そのためには、あなたは声を出し続けなければならないのです。
補足
普通の人なら、「あ、この人、メモしてるんだな」ということが伝われば、その間は待ってくれます。なんなら「うちの会社のこと知らないのか。新人さんかな」と思って、ちょっと分かりやすく説明してくれさえします。
もし、それとは逆に、あなたが復唱しているのに話し始めたり、いっそう早口になったりする人がいたら、なるべく深入りせず早めに取り次いで手放しましょう。
それでは、また。
世界や自分自身をどのような言葉で認識するかで生き方が変わるなら、敬意を込めた敬語をお互いに使えば働きやすい職場ぐらい簡単にできるんじゃないか。そんな夢を追いかけています。