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電話応対は感情労働である

良い電話応対のため、言葉には抑揚をつけましょう。
笑顔が声から伝わるよう意識しましょう。

そんな研修を行っていると、抑揚や表情の話以前の話をしなければならないのではないかと思うことがあります。

その“話以前の話”とは、「電話応対とは感情労働である」ということです。

感情労働

では、「感情労働」とは何か。
コトバンクから引用します。

顧客などの満足を得るために自身の感情をコントロールし、常に模範的で適切な言葉・表情・態度で応対することを求められる労働のこと。

まさしく、電話応対に求められるものそのものです。
そして、他の接客業も同様でしょうし、取引先と接するときや、社内での人間関係にも必要かもしれません。

電話応対で使用する感情

実は、私たち電話応対者が使ってよい感情は3つしかありません。

① 感謝の気持ち(喜び)

お電話いただいたことへの感謝、当社の商品やサービスをご利用くださったことへの感謝。感謝の気持ちが持てないのは、その役割を受け入れていないことを表します。

② お詫びの気持ち(残念・遺憾)

ご不快にさせてしまったことへのお詫び。ご期待やご要望に沿うことができなかったことへの謝罪。①ができていれば、自動的にこちらもできます。

③ 共感

お客さまの感情に寄り添うことです。これがないと、①②も表面的になってしまいます。

怒り、不満、飽きた、面白い、つまらない、楽しい、うらやましい、Etc.
先に挙げた3つ以外の感情は、通常の電話応対では基本的に使いません。

シンプルなルールの奥深さ

これが分かっているのと分からないのとでは、仕事の仕方が大きく変わってきます。

業務内容はそれぞれ覚えることも多く大変でしょうが、感情労働の部分としてはお礼を言って、お詫びを言って、共感する、全てやってもこれだけしかありません。
分かってしまえば、シンプルなルールの中にも深みのある、電話応対の妙味が味わえるというものです。

いかがでしょうか。
では、また。


世界や自分自身をどのような言葉で認識するかで生き方が変わるなら、敬意を込めた敬語をお互いに使えば働きやすい職場ぐらい簡単にできるんじゃないか。そんな夢を追いかけています。