クレームとは、強く求めること
私のブログをお読みの方はお気づきかと思いますが、私はクレームを言ってくださるお客さまが好きです。
情報や手続きの処理を求めてお電話をくださるのも、企業にとってはもちろんありがたいお客さまですが、クレームをおっしゃるお客さまは、もっと強く私たちを求めてくださるからです。
お客さまは何らかの期待をもって特定の企業様の商品やサービスを買い求めます。しかしその結果が自分が期待していたものと異なった場合、お客さまは裏切られたように感じます。この期待が過剰なものであっても、誤解であってもそのときはやはり、裏切られたように感じるのです。
それは、階段だと思って足をかけたら実は階段ではなかったので、前へつんのめってしまったようなものです。ご自身でバランスを取り戻しそのまま歩き続けられる人はいいけれど、そこで転んでしまう方もいらっしゃいます。そのとき助けを求める行為がクレームだと私は思っているのです。
助けを求められた私たちが取るべき行為は、傷ついた信頼感と自尊心を取り戻させ、これはあなたが思っているような階段ではないという事実をご本人に分かってもらい、また笑顔で歩けるように送り出すことです。(もし、階段として有るべき部分が欠けていたなら、企業として誠心誠意対応しなければなりません。それは、コールセンターだけで対応できる範囲ではありませんが、窓口としての誠意は求められます。)
残念ながら、すべてのお客さまが笑顔になってくださったわけではありませんが、お客さまと一緒に問題に取り組んだ結果、心からのお礼をいただけることも少なからずあります。そのようなときは対応させていただいた側も本当に嬉しい。
クレームは、人と人のつながりを再認識できる素晴らしい機会だと思います。
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世界や自分自身をどのような言葉で認識するかで生き方が変わるなら、敬意を込めた敬語をお互いに使えば働きやすい職場ぐらい簡単にできるんじゃないか。そんな夢を追いかけています。