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投資は「真理の探究」。日本発のメガベンチャーを育てて日本を元気にしたい。【前編】

経営者JPが運営する志高き経営者・経営幹部・次世代リーダーが集う会員制プラットフォームKEIEISHA TERRACE敏腕キャピタリストの着眼点では、ベンチャーキャピタル(VC)の方々に、VCという仕事にたどり着くまでの経緯や、VC側が投資を決める際のポイント、今後成長する経営者の共通点、いま注目の企業や経営者などを伺っています。


素晴らしいアイデアやビジネスモデルを持ちながら、資金や運営面で困難を抱えているベンチャー企業も少なくありません。そんなベンチャー企業を資金面でバックアップし、さらに経営面でも支援するのがVC(ベンチャーキャピタル)です。Angel Bridge株式会社は、2015年の設立以来、「資金を正しく投下し、正しく働かせ、日本発のメガベンチャーを多数生み出す」をミッションに、シードやアーリーステージの企業を中心に投資をし全力で支援しています。

今回の「敏腕キャピタリストの着眼点」は、同社代表取締役の河西佑太郎氏をゲストにお招きし、キャピタリストとしてのこれまでの歩みや、投資先企業を見る際のポイント、現在最も注目している企業などについて、お話を伺いました。

(聞き手/井上 和幸)

河西 佑太郎氏 Angel Bridge株式会社 代表取締役

研究者の道からビジネスの道へ転身

井上 河西さんは、大学院までアカデミア路線にありながら、外資系金融に就職。さらにキャピタリストに転身した異色のキャリアの持ち主です。なぜそうしたキャリアを歩まれたのですか。

河西 両親と祖父が大学の教授で、アカデミックな環境で育ちました。その流れでわたしも自然に研究者の道を志すようになり、東大農学部から大学院の農学系研究科に進んで稲の遺伝子組換えの研究をしていました。研究は好きだったんです。仮説を立てて、実験をして、検証をして真理に近づいていく。とても楽しかったんですが、このまま研究者の道を歩むことに違和感を持つようになりました。というのは、研究者の多くは自分の専門分野には詳しいけれど、それ以外についてはあまり興味がない。自分の研究をどう世の中に生かしていくかということに対しても、興味が薄い人が多い。これはちょっと違うなと感じて、研究ではなくビジネスの世界を見るようになりました。

井上 とはいえ、ゴールドマン・サックスに入社するというのは大転換ではないでしょうか。

河西 そうでもないんです。わたしの中では研究対象が稲から会社に変わっただけですから。投資銀行も、仮説を立てて、いろいろな分析をして、真理を見つけ出すところは研究に近いものがあると感じました。組織に依拠するのではなく個人の実績で勝負するところも、研究者と同じだと思いました。

井上 では、スムーズに仕事に入っていけた?

河西 それでも最初は戸惑いました。入社前にインターンのようなことを経験したのですが、利益の指標であるEBITDA(イービットディーエー)も何のことかわからず、周囲の人に聞いてようやく理解する状況でした。だから、内定が出てからは必死にコーポレートファイナンス...

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