密度の経済性

はじめに

コスト低減のメカニズムである事業経済性として様々なものが挙げられるが、その1つに「密度の経済性」がある。経験効果や規模の経済性・範囲の経済性と混同しやすいので注意する必要がある。

密度の経済性

店舗や配送センターを高密度に配置させることにより、主に輸送コスト低減を狙ったメカニズム。店舗そのものが広告媒体になるという効果もある。

事例:「さっきもセブンイレブン見たぞ?」

「さっきもセブンイレブン見たぞ?」と思ったことはないだろうか。これは偶然や思い違いではないことが多い。なぜなら、セブンイレブンは意図的に同一地域への出店を推進しているからだ。

これは一般に、「ドミナント方式」と呼ばれることがある。"dominant"は「支配的な」と訳される。

ドミナント方式とは、

攻める地域を特定し、その地域に対して集中的に店舗の出店を行う方法(戦略)

を指す。これは、密度の経済性を活かした企業事例としてよく知られている。

先日、セブンイレブンが47都道府県すべてに出店したと話題になった。これは2019年7月11日の出来事であり、「意外に遅い」と感じた方も多かっただろう。

意外にも遅い全国進出の理由として、攻める地域に集中投資する「ドミナント方式」を採用して密度の経済性を高めていたことが挙げられるだろう。




この記事が参加している募集

応援ありがとうございます!