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読書と日記:2025年1月1日〜1月10日:対談本ばかり読んでいる
2拠点生活で始まった2025年は、片道2時間の移動時間を読書に充てられるようになった。
1月1日(水)、篠原烏童さんの『ファサード』25巻で読み初める。
14年ぶりに実家過ごす年末年始。元旦は母親の誕生日で、妹たち家族も集まって、総勢13人で誕生日パーティー。三女と四女がポテトグラタンや生春巻き、ザンギや赤飯を用意してくれ、更に四女の旦那さんが明太クリームパスタを作ってくれた。
自分は何もしなくてもご馳走が食べられるなんて、なんて素敵な夜なんだ!と案の定食べ過ぎて、ちゃんと体重を増やす。
午後10時過ぎ、やっと皆が帰っていって静かになったところで、部屋に引き上げて篠原烏童さんの『ファサード』25巻を2025年の読み初めとする。
ルネサンス期、システィーナ礼拝堂の天井画に取り組むミケランジェロ、そしてメディチ家のロレンツォが絡む物語を読むと、ああ、惣領冬実さんの『チェーザレ』も読み返したい!と読書欲がムラムラと沸いてきた。
1月6日(月)、水野和夫さんと島田裕巳さんの『世界経済史講義』を汽車の中で読み切り、光浦靖子さんの『50歳になりまして』を寝床で読み切る。
実家から自分の家に帰る日で、JRに2時間揺られる。車窓の当たり前の雪景色に目を奪われるながらも、12月の半ばからちっくりちくり読んでいた『世界経済史講義』をやっと読み切る。
新書で400ページを超える厚さだったけれど、退屈する瞬間は全くなくて、凄く面白かった。
経済学者と宗教学者の対談形式ということもあり、宗教が、というか、キリスト教が良くも悪くも世界経済にどれほどの影響を与えていたかが活写されていて、本当に面白かった。近いうちにもう一回読みたい。
で、『世界経済史講義』を読み終わってしまったので、駅前の本屋で次の本を調達する。
5冊ほど買ったうちから、一番気軽に読める本にしようと手に取ったのは、光浦靖子さんの『50歳になりまして』。わたしも今年で50歳になるしな、と思ったのもきっかけのひとつ。
果たして、読みやすさと面白さで200ページちょいの文庫をあっという間に読んでしまった。ちょうど、夫が出掛けていて、ひとりでゆっくりと時間を使えたのもあるけど。
思えば、わたしは30半ばまで男っ気はなくて、妹たちは気を揉んでいたらしい。それが、初めて付き合った男性とそのまま事実婚で14年目を迎えると言うんだから、人生わからんね。
とは言え、光浦さんのように、50歳を独身で迎える可能性の方が濃厚だったわけで、どこか他人事とは思えずに読み進めていましたヨ。
1月7日(火)、養老孟司さんと名越康文さんの『虫坊主と心坊主が説く 生きる仕組み』と、岡本隆司さんと君塚直隆さんの『帝国で読み解く近現代史』を読み始める。
今日も野暮用でお出かけ。バスと市電に乗っている時間で、養老孟司さんと名越康文さんの対談本を100ページほど読み進める。この2人の対談はどんな話題を扱っていても、わたしにとっては「ただただ面白い娯楽」という感覚で、サクサク読んでしまう。
帰り道では、もう一冊の対談本『帝国で読み解く近現代史』を捲っていた。『世界経済史講義』を補助線に読んでいくと面白いかと思って。36ページほど読んだ時点では、ちょっと人柄が気になる人がいるなぁ…と、思ったり。
1月8日(水)、養老孟司さんと名越康文さんの『虫坊主と心坊主が説く 生きる仕組み』を60ページほど読み進める。
いつも水曜11時の放送を楽しみにしている『あちこちオードリー』がお休みだと落胆して、自室に引き上げ本を手に取る。
養老孟司さんも名越康文さんも自然の中で過ごす時間を持つことの重要性をつねづね説いていらしてて、それは現在、自室の窓からは人工物が一切ない森を見ることができる環境に在って、本当に自然に触れるのは大切で貴重なことだと日々実感している。
1月10日(金)、岡本隆司さんと君塚直隆さんの『帝国で読み解く近現代史』を読み進め、五木寛之さんと栗山英樹さんの『「対話」の力』を読み始める。
そして、片道2時間の移動日にはゆっくり本を読む。気がつけば、2025年は対談本ばかり4冊も読んでいる。単著は光浦靖子さんのエッセイだけという体たらくで、極めつけは五木寛之さんと栗山英樹さんの対談本『「対話」の力』だ、という感じ。
元日本ハムファイターズの監督であり、2023年のWBCで日本代表を優勝に導いた監督でもある栗山さんが、こんなに五木寛之さんを尊敬し続けているとは露知らず、文章からも紅潮して五木さんに熱い眼差しを向けている様が浮かび上がっていて、何だか胸が熱くなってしまった。
いい対談本だな。
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